松江市の桜の名所、松江城山公園の桜の木がキノコの一種、ナラタケモドキの影響で相次いで枯れており、市は今年度、本格的な対策に乗り出す。天守前の本丸で調査を行い、土の入れ替えなどを検討する。 松江城山公園は「日本さくら名所100選」に選ばれている花見スポットで、満開時期には多くの見物客でにぎわう。 市によると、平成10年代に入って桜の枯死が目立つようになり、15年に本丸にあった109本は現在49本と半減。国の史跡に指定されているため、新しく植えるのは難しいとしている。 ナラタケモドキの菌は、樹木の根を枯らしてしまうという。市は平成24年度から土壌を消毒しているが、地中に菌が残り、撲滅ができないでいる。 市は今年3月に「重要文化財松江城天守保存活用計画」を策定。その中で、本丸のイヌツゲなどの低木を撤去して芝庭として整備する計画が盛り込まれており、合わせて専門家と桜の保全対策を検討する。 福井裕之