かつて私は非正規のパート職員として8年ほど働いた経験があります。昔は女性の仕事の多くはお茶くみ要員で、結婚で退社すると御祝儀がでました。私は、男性とは待遇が違うものの正規採用され、結婚後も仕事を続けていましたが、産休取得の前例がなく止む無く退社。そして、出産直後に、以前の上司から誘いがあり非正規のパートで仕事に復帰しました。パートといえども、残業も徹夜も出張もあり、その分待遇は考慮してもらっていました。それでも8年経って飛び出したのは、非正規のパートでは10年後の自分の姿を思い描けなかったからでした。 図書館で働く人々に非正規の方が増えています。社会的環境が整ってきた中、私たちの時代と何が違うのか、6月5日に、日本図書館協会非正規雇用職員に関する委員会が開催した、上林陽治氏(公益財団法人地方自治総合研究所(注1))による、“非正規雇用職員セミナー「同一労働同一賃金」~政府の非正規雇用政策を