猛暑の夏の蝉しぐれ。夏の風物詩ともいえるセミの鳴き声が響く東京の公園で、セミをめぐる、気になる“注意書き”が目に留まりました。 「公園で食用その他の目的でセミ等を大量捕獲するのはおやめください」 食用その他の目的って?セミですよね?どういうことなのでしょうか。背景を探ってみました。 (ネットワーク報道部 記者 郡義之 目見田健)
深刻化する獣害。シカやイノシシの増加が、農作物を荒らすほか森林環境にも大きな影響を与えていることが問題となってきた。 そのため駆除が進められているが、年間数十万頭にも及ぶその個体は、ほとんど無為に処分されている。少しでも有効利用できないか……。 そこに新たな試みが行われている。動物園大型肉食獣、たとえばライオンやトラの餌に、駆除した害獣の肉を使おうというものだ。 飼育環境を餌から改善 動物園の肉食獣には、通常ウマなど家畜の肉を切り刻んで精肉にしたものを餌として供している。しかし本来の肉食獣なら、自らの牙で皮を剥ぎ、骨をしゃぶったりかみ砕いて肉を食っているはずだ。実際の生息環境との違いは、動物たちにストレスを感じさせてしまい、異常行動の元にもなるという。また本来の動物の生態を見せるという動物園の役割からズレているとも言える。 すでに欧米の動物園では、肉食獣の採食に家畜の精肉を与えるのではなく
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