運用が無意味だというわけではありません。大事なのは「お金に働いてもらう」ことと、人的資本を活用し「働いて収入を増やす」ことの両輪で効率的に資産をつくっていくことです。 低金利が長く続く現在では、3%程度の運用利回りでも十分でしょう。つみたてNISA(少額投資非課税制度)を使い、為替ヘッジなしの世界株のインデックス型投資信託に投資すれば、年間2~3%でも、リスクを分散して資産を増やすことができます。 ただ、以前と違い金融資産から大きな収入を得ることが難しくなったので、「長く働くこと」「共働きすること」、すなわち人的資産の重要性がより高まっているわけです。これは日本だけでなく、世界でも起きている現象です。「できるだけ早くリタイアする」時代から「生涯現役を目指す」時代へと価値観は大きく変わっています。そしてこの状況は長く続くでしょう。