1913年のエプソムダービーでは、婦人参政権運動の活動家エミリー・ワイルディング・デービソン(Emily Wilding Davison)氏がタッテナムコーナー(訳注:エプソム競馬場の直線入口にあるコーナー)でイギリス王ジョージ5世の所有馬アンマー(Anmer)の前に飛び込む事件があった(訳注:その時の怪我で4日後に死亡)。これは婦人参政権運動の歴史において最も有名な事件の一つだろう。 デービソン氏やその仲間が今も活動していれば、女性騎手の格差是正措置が取られるべきだと主張するだろう。現在では、女性騎手限定競走も少しあるが、大多数の競走で、女性騎手は男性騎手と同じ条件で交じって競走している。騎手に関しては、男性と女性が互いに競うことが認められている数少ないというより、極めて稀なスポーツである。 一方、牝馬と牡馬が一緒に競走する際には牝馬に格差是正措置(アローワンス:負担重量の軽減)が取