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増田文学に関するTakapyonのブックマーク (23)

  • ヒモみたいなのを飼って30年くらい経つ

    小学3年生の頃、どうしても犬を飼いたくて仕方がなかった。 何度親に頼み込んでも、即座に却下される日々。 ある時、俺に天啓が降りてきた 犬を飼えないのなら、ぬいぐるみを飼えばいいじゃない。 ぬいぐるみの犬に、ひもをつけて飼い始めたのだ。 毎朝、ぬいぐるみを引きずって散歩に行く俺。 母親はきっと呆れ顔だったと思う。 それでも、サイヤ人的理論を信奉し、季節が変わるたびに骨を折っていることに比べれば、物を散歩させるくらい、まだマシだったのかもしれない。 地面をずりずり引きずるので、やがてぬいぐるみはボロボロになり、いつしかどこかへ行ってしまった。 にもかかわらず、俺はひもをペットに見立てて散歩を続けた。 正真正銘の「ペット紐」、ヒモ太の誕生である。 手首のスナップをきかせることで、お手やお座りなど簡単な芸を覚えさせることもできた。 また、ヒモ太はひもであるがゆえに、学校にも連れて行ける。 ひもをペ

    ヒモみたいなのを飼って30年くらい経つ
    Takapyon
    Takapyon 2022/01/15
    すごーい。
  • 1年半ずっとATMとして働き続けたときの話

    こう書くとATM扱いされた夫の話だと思われるかもしれないがそうではない 読んで字のごとく、自分がATMの中の人として働いたときの話である 今から20年ほど前、某金融機関に入社した私は適当な集合研修を受けたのち、とある支店に配属された そこで私に割り当てられた仕事ATM担当である 今では多くの金融機関はATMの管理・現金装填を警備会社へアウトソーシングしている ただ当時はそういった雑務も全て職員の仕事であった 郊外の支店であれば比較的平和だったのかもしれないが、私の支店は繁華街のど真ん中にあり、周囲は飲み屋やパチンコ屋、場外馬券売り場などに囲まれていた そうなると客層は当然悪い 紙幣しか入らない投入口に硬貨を投入しATMを壊そうとするおっさん(口座残高が800円だったので200円入れて1000円にして引き出してパチンコに行きたかったらしい) 「UWF銀行に振込したいのに画面に出てこない

    1年半ずっとATMとして働き続けたときの話
  • 緊急事態宣言下のカツカレー

    週に何度かの出勤日を終え帰宅する途中、ふと駅前のとんかつ屋の張り紙が目についた 「夜限定カツカレー 1200円 豚汁おしんこ付き」 夜限定?このご時世で8時までしか営業できないことと関係あるのだろうか?でもとんかつ屋がカツカレーにしたって客の滞在時間は変わらないよな。等と思いながらも限定の二文字ととんかつ屋のカレーがどんなものか気になり来店 過去に一度来た事があるが相変わらず古く、ボロくもあるが老舗の空気も漂わせるいい雰囲気、カウンターキッチンとテーブル席が3つほどの小さな店だ。 こんな時期だからか一人客なのに四人掛けのテーブル席に通される。他の客は二名。一人は奥のテーブルで二目のビールをあけている。たった一人で瓶ビール二。そこらの飲み会で騒ぐためにビールを飲み、ビールしかアルコールを知らないオッサンどもとは違う、正真正銘にビールが好きなオッサンなんだろう。もう一人はちょうどカツカレー

    緊急事態宣言下のカツカレー
  • 風俗に落ちた女友達

    念のため、年齢はぼかす。創作なので俺も彼女もどこにもいないです。 俺には中学生の頃に女友達がいた。その子は低い声がコンプレックスらしくあまり人前で喋る方ではなくて、アスペルガー障害を持っていた(これは後に発覚)ので、よく周りが笑っている時に笑いどころが分からないと一人で真顔でポツンと座ってるような子だった。ストレスで上唇を噛む癖があり、パッチりとした目をした可愛い子だったが上唇がいつもボロボロだった。それでも2,3人の女の子グループにいつもいて、ぎこちなく笑いを浮かべて過ごしてはいた。 その子も俺もよく休みがちだった。俺は情報量が多い学校生活を送っていると脳と体が疲弊しきるので、周りと比較することを覚えた小4あたりから社会生活を諦めていた。布団に入って教育テレビを見ながら疲弊と不安で泣いてることが多かった。 彼女と同じクラスになったのは中1の頃で、席替えの時に隣の席になった。とある授業で前

    風俗に落ちた女友達
  • 大学時代好きだった女の子がプペランカー化していた

    増田君久しぶり、元気してる?」 大学生のとき同じサークルだったランカちゃん(仮名)から急に連絡が来た 日々KKO道に精進している私なので、「こういうケースは宗教かマルチか借金申込のどれかだな」と思いながらとりあえず返信した 適当に近況報告をする中で彼女がようやく題を切り出してきた 「増田君自粛してばっかじゃつまらないよ 今度一緒に映画見にいかない?」 「いいよ 何か見たいのある?」 「キンコン西野さんのプペル見に行こうよ 増田君見たことないでしょ」 ああ、そういうことか ここでようやく私は彼女の真意を悟った 学生時代明るくてかわいくて聡明でみんなの中心的存在だった彼女がプペランカーとなってしまっていたのだ 結局私はその誘いを受けることにした 3000円かそこらのはした金で彼女とデート気分が味わえるのであれば安い買い物だ レンタル彼女を利用すれば桁が1つ違うわけだし、好意を持っていた子と

    大学時代好きだった女の子がプペランカー化していた
    Takapyon
    Takapyon 2021/01/22
    ゴメン。笑っちゃった。
  • 世界中の「み」と「き」が入れ替わった。

    世界中の「み」と「き」が入れ替わった。 動物園のキリンはみりんになり、月は罪になって警察にしょっぴかれた。雪ではなく弓が降ってきて、神棚には柿が飾られている(地方によっては牡蠣のところもあるらしい)。 幸いなことに「ぎ」は「み」に入れ替わっていないようだ。鍵は紙にならないし、道は狭まってギチギチになったりしない。 私は埼玉に住んでいるのでよくわからないが、奄美大島は今どうなっているのだろう。甘き大島とかになっているのだろうか。予備校の大島先生は別に甘くなかった。 東京は豆苗になっているらしい。安いしべても2回くらいは再生する。さすが都会だ。 従姉妹のミズキはキズミになっていた。彼女は今逆立ちで生活している。傷身のキズミにkiss meと言ったら文法的におかしいと指摘された。 この異常事態をどうにかせんとして、我こそはと上京した定命の者たちは状況をまだ完全に把握しているとは言えない。これは

    世界中の「み」と「き」が入れ替わった。
  • 鮎川というオタクに優しいギャル

    鮎川は中学校3年の時の同じクラスの女子だった。身長が高くて小顔。すっと通った鼻筋が印象的な美人だった。 校則で禁止されているのに、少し明るい色に髪を染めていて生活指導によく目をつけられていた。 当時はアムラー全盛期。クラスの女子はみんなルーズソックスくらいは履いていて、ギャルっぽい格好が普通だった。 その中でも彼女は少しヤンキーっぽくもあり、大人びた雰囲気もあり、いつも気怠そうな感じで「圧」があった。 俺はといえば、いわゆるアニメ漫画ゲームオタク。 休み時間に仲良くする友達も少なかったので、漫画の模写ばかりをして昼休みを過ごしていた。 無論、下手くそな絵を見られるのが嫌だったので、音楽室の隣の空き教室にいつも忍び込んでいた。 夏休みもあけた9月。体育祭の係を決める学級会があった。 うちの中学校では3年生が町内10キロを走るマラソンが1番の目玉だったが、 運動が苦手な俺は心の底から参加したく

    鮎川というオタクに優しいギャル
    Takapyon
    Takapyon 2020/11/04
    気まぐれオレンジロードか?
  • お弁当工場にて

    都会の列車はどこまで行っても高いビルの間をすり抜けるようにして走ります。清潔な摩天楼の小部屋の一つ一つには、きちんとした服を着た有能そうな人々が納められているのが見えます。そんな建物が無数にあって、そんな人々が無数にいることを想像すると気が遠くなってきます。 私によくなじんだ車窓からの眺めとは、駅と駅との長い間隔の間に広がるぼうぼうの木と原っぱ、そして遠くにときどき見える謎めいた工場のことです。 世の中には人間の種類を二分する様々な基準が存在しています。ある特徴を有しているかいないかでまるで違った人間になってしまうことがよくあります。ここでの特徴とは、身体的な特徴ではなく精神的なものです。 私は、工場で働いたことがあるか・ないかという基準をここに提唱したいと思います。 今、私の周りにいる人のほとんどは、工場で働いたことがないと言います。 比較的都会の比較的裕福な家庭に生まれ育ち、比較的高い

    お弁当工場にて
  • 夜勤明けの帰り電車を待つ

    現在私は工場勤務で、昼勤夜勤を繰り返す部署にいる。工場の御多分に洩れず、最寄り駅に各駅停車しか止まらないような田舎に職場があり、住んでいるのも各駅停車しか止まらない安さだけが売りのアパートである。夜勤の場合、いつ終わっても30分は電車を待つ必要がある。 私は、かつてこの30分が嫌いで仕方がなかった。 工場勤務は退屈である。ただ同じ作業を繰り返すのみ。作業をしながら考え事をするか、うるさい環境を利用してそこそこの音量で歌うくらいしか退屈しのぎがない。そんな退屈が終わった後に30分も無為な時間を過ごしたくない、早く帰って飯って酒飲んで寝たい、以外の感情がなかった。 去年の今頃、勤務中退屈しのぎに考えていたことを、30分の退屈しのぎに文章に起こすことを始めた。工場勤務者の御多分に洩れず、私は頭が良くない。私がそれまでに書いた文章なんて、2ページと1行の読書感想文が恐らく最長だろう。四苦八苦しな

    夜勤明けの帰り電車を待つ
  • 加速

    夜道を歩いていると、前を歩く女性と歩く速度が同じことに気づいた。ストーカーだと思われてはいけないので、歩く速度を少し速め、抜かす。 また、前に女性がいる。歩く速度を速める。抜かす。 抜かす。 抜かす。 抜かす。 息が上がってきた。だが、速度を落とすつもりは毛頭ない。抜かす。 抜かす。 抜かす。 抜かす。 周囲の景色が流れていく。息は荒く、内臓は痛み、足が疲労を訴える。だが、止まらない。 抜かす。 抜かす。 抜かす。 景色の判別がつかなくなった。様々な色が前方から放物状に流れていく。大きな熱を感じていた気がしたが、身体の感覚が薄れてもはやわからない。 抜かす。 抜かす。 抜かす。 黒い世界に白く光る線が放射状に無数に延びている。それ以外は何もわからない。だが、決して止まらない。どこまでも行く。

    加速
  • コマネチで精神崩壊させた話

    とある掲示板で起こった実話 コテハンが中心となり盛り上がっているスレッドにコマネチとだけ書き込む事を繰り返した 出勤してコマネチ 退勤するときにコマネチ タイムカード代わりだな 最初の方はスルーされて、まぁ誰もこんなキチガイ相手にしないよなぁなんて思ってたんだが、一週間経って出勤後にコマネチと書こうとしたら異変が起こっていた そのスレッドで中心となっていたコテハン【ひさし】がコマネチに対して 【面白いと思ってやってるの?】 とレスしていたのだ しかしそれに反応する事はなく、いつも通り午前8時40分頃にコマネチと書いてブラウザを閉じた 退勤する17時頃に覗いてみると朝よりもヒートアップしたひさしがいた 【こんな奴相手にするだけ無駄、みんないつも通り楽しくいこうぜ】 と書いてあった コマネチに反応してるのはひさしだけだった 翌日、出勤後にカフェオレを飲みながらコマネチを書こうとスレッドに行くと

    コマネチで精神崩壊させた話
  • 乱れ髪

    『しりとり』のゲームとしての欠陥について、彼女は述べた。 1.ゲームの勝利がボキャブラリーに依存すること。語彙が5万以上ある成人と、子供とでは勝負にならない。 2.戦略性に乏しいこと。言葉の組み合わせが無限にあるので、何か一定の戦略に基づいてゲームを進めることは不可能である。 3,4,5...とにかく、挙げ始めればきりがないくらいにあるみたいだった。 「じゃあ、どうすればいい?」と、僕は尋ねた。彼女は答えた。 「つまりね、自由すぎるルールに少しの制限つけるの。不自由を与えると、ゲームというのは不思議と多様性が増して、そして面白くなるものなのよ。あるいは、ゴールを変えてしまったりとか」 「ゴールを変えるって?」 「しりとりって、【ん】が付いた言葉を言ってしまった方が負けだけど、誰かが勝って、もう一方が負けるというゴールをそもそもやめてしまうのもいいと思う。例えば、20回しりとりを続けられたら

    乱れ髪
  • LINE、やってないんだよね

    彼がそう言ったのはちょうど今日みたいな蒸し暑い雨の夜のことだった。 営業部の人との合同の飲み会。暑さとアルコールに当てられ、一息つこうと外に出たところ、彼がいた。 同期だった彼とは、部署異動ですぐに別々になり、話したのは久しぶりの事だった。 背の高い彼、爽やかな彼、笑うとえくぼのできる彼、密かに憧れていながらもなかなか話しかけられなかった彼。何度か話せたのは彼と私の好きな洋楽バンドがたまたま一緒だったから。思えばいつも彼から話しかけてくれていた。自分から話しかけられたことは一度だったなかった。 だって彼はいつも素敵で、彼の周りには沢山の人がいつもいたから。 思い切って話しかけられたのはきっとさっき飲んだカシオレのせいだった。 かき集めた勇気と勢い。けれど彼の気さくな笑顔と「大好きな洋楽の話」という共通項のお陰で、あの時解けなかったぎこちなさは舌の上のかき氷のようにすんなりと溶けた。 「あの

    LINE、やってないんだよね
  • もしも童話「おおきなカブ」がITのデスマプロジェクトだったら

    渋谷の雑居ビル。 ホワイトボード前に置かれたパイプ椅子にイヌ、ネコ、ネズミが一触即発の雰囲気で座っている。 扉が開き、慌てた様子の青年が入ってくる。 孫「お疲れ様です、すいませ――」 ネズミ「遅えよッ!!」 ネコ「!!」 イヌ「……ネズミさん、怒鳴るのはやめましょうって……」 ネズミ「……チッ」 孫「あの、当、すいません。11時からって、皆さんにお約束してたのに……」 イヌ「ま、まぁ。とりあえず、ミーティングの報告をお願いします。もう2時間も押してるんで」 孫「は、はい! すいません、ではこちらの資料を…… あっ」 イヌ「どうかしましたか?」 孫「印刷した資料が1部たりなくて。……じゃあ、はい! 僕のは大丈夫なんで、業務委託の皆さんで、どうぞ!」 ネズミ「ッ……!」 イヌ・ネコ「……」 孫「はい、では皆さんお手元に資料ありますかね、お疲れ様です!」 ネズミ「……」 イヌ・ネコ「……お疲れ

    もしも童話「おおきなカブ」がITのデスマプロジェクトだったら
  • もしも桃太郎が一行がITのスタートアップだったら

    恵比寿駅の喫茶店。イヌ、サル、キジが張り詰めた空気でテーブルに同席している。 喫茶店のドアを開けて、桃太郎が入ってくる。 桃太郎「おつかれーっす」 イヌ、サル、キジ「……っす」 桃太郎「ごめんごめん、遅くなっちゃったわ。いやね、きのう金太郎と浦島太郎と飲みがあってさ」 キジ「え、あの有名な……」 桃太郎「そうそう。お互い名刺交換して。まぁやっぱ視座の高さが違ったわ。特に浦島太郎なんて玉手箱開けた経験者だし。金太郎は店にクマで乗り付けてた。ツキノワグマ」 サル「はー、すごいっすね」 桃太郎「浦島太郎、酔って乙姫に今から店こいよ!ってLINEしてたわ。ま、来なかったんだけど」 イヌ「……」 桃太郎「で、今日は何の話だっけ?」 サル「えーっと、それがっすね……」 桃太郎「来月の、鬼ヶ島ロンチの話?」 キジ「いや……」 イヌ「……俺から話すわ。実は、四人の座組みの件で、もう一回ちゃんと話したくて」

    もしも桃太郎が一行がITのスタートアップだったら
  • 人間になった人魚姫の裸を数十年間オカズにしている話

    世の中には誰でも知っている物語をこんな風に汚れた目で見ている奴もいる。 物心付いた頃から、世の中に存在する数多くの人魚姫の絵に対して、言いようのない困惑を抱いていた。 人魚姫、それは様々な子ども向けの読み物の中で唯一、女主人公が読者の目に全裸を晒す場面のある物語だった。 幼少期の俺にとって、魚の尾鰭が人間の女の下半身にすげ替わった直後の人魚姫の描写は、あまりにも衝撃的だった。 人魚達には人間のように、動きにくい服で生身の体を覆い隠す文化がない。 ほとんど生まれたままの体に装飾品をつけ、自由自在に海の世界を泳いでいる。 しかし、直前のページまで「人間ではない空想上の生き物」として許されていた人魚姫の姿は、人間の下半身と接続した途端、突然「子どもが見てはいけない生々しいもの」に変質する。 人魚姫が人間になろうとして、何もわからないまま「なり損ねた」ぶざまで痛ましい姿が、あの裸身なのではないか

    人間になった人魚姫の裸を数十年間オカズにしている話
  • 夏の時間の終わり

    配送の仕事が遅くまで続いた日は近所のコンビニで唐揚げ弁当とチューハイを買って胃に流し込んでから寝る。ケイタはずっとそうやって暮らしてきた。今日もそうやってベッドに体を沈めよう、そう思って帰った部屋には万能家事ロボット「キョウコ」がいた。 ※ ※ ※ 「始めましてケイタさん。万能家事AIロボのキョウコです」そう話しかけられてケイタは思い出した。先週スマホのSNSで見かけたロボットのモニターに応募したのだった。広告など普段は見逃すのに、ロボットの薄い緑色の瞳と淡い栗色の髪に惹かれてしまった。そして目の前に少女の姿で現れたそれは生き生きと動いていてとてもロボットとは思えない。 「ケイタさん、お事は買ってきたんですか?」ロボットに話しかけられて、ケイタは「あ、はい、いつもこれなんです…」と曖昧に返事した。そういえば部屋に帰って誰かと話すなんて慣れてない。いくらロボットとはいえ誰かが見てる前でいつ

    夏の時間の終わり
  • こんばんは、貯金箱です。正確には前世で怪獣の形をした貯金箱でした。お..

    こんばんは、貯金箱です。正確には前世で怪獣の形をした貯金箱でした。お金べる生物として寓話的にも唯物的にも適任かと思いましたので、にまつわる思い出を、少し。 この業界では「喉元すぎれば半人前、口からこぼして一人前」といわれています。持ち主の三日坊主や途中解約などにより、お金に満たされて天寿を全うする例は多くないぞ、という戒めです。常に飢えた私たちは体内の空白に敏感で、あと何円でそれを埋められるか計算ばかりしていました。お互いを見張り、その事内容に一喜一憂し、とても健やかとは言えなかったと思います。 稀に、高額紙幣を口にする機会もありました。あのゴワついた紙が口に押し込まれるとき、他の仲間を出し抜いた心地良さで口の端が歪み、秘めやかな興奮が心に渦を巻いたものです。一度その味を覚えると、少額の硬貨を口にすることは砂を噛むような苦行となりました。 実は私、あと数百円で完全に満ち足りるまでお

    こんばんは、貯金箱です。正確には前世で怪獣の形をした貯金箱でした。お..
  • 増田文学100選

    通勤通学のお供に ランクタイトルブクマ数日付カテゴリ1人生に物語は要らない21262017/12/27 00:40暮らし2自走式彼女20172017/09/07 16:42暮らし3日曜日に20002017/06/28 16:27暮らし4なんか結婚できた19092017/08/30 10:34暮らし5議事録を作る仕事をしていました17202016/08/07 15:32政治と経済6テトリス15962017/05/24 09:52暮らし7副業で風俗レポを連載していたのだが、15502017/10/23 19:13暮らし8Yahoo!チャットって場所があったんだよ15022015/06/25 14:01おもしろ935年勉めて幹部もやった会社を辞めることになったので、愚痴る。15002016/01/18 00:41アニメとゲーム10Iさんについて14962017/09/14 16:44暮らし11美

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  • Iさんについて

    職場で知り合ったIさんという女性の話。 うちの職場は繁忙期にデータ入力の短期アルバイトを雇っている。期間は3ヶ月で、毎年5人位が採用される。短期雇用なので学生が多いのだが、Iさんはその中のひとりだった。 Iさんは母親が日人で、父親はスロバキア人。両親がすぐに離婚してしまったので、父親に関する記憶はまったく無いらしい。 Iさんは18才までスロバキアで過ごし、日の大学に通うために都内に移住してきた。東京に住み始めて、今年で4年目を迎えた。 最初にIさんがオフィスに現れた時、僕ら社員の間で軽いどよめきが起こった。Iさんがめちゃくちゃ美人だったからだ。その場から完全に浮きまくっていた。ギャグ漫画の中に、一人だけ画風の違う美少女が混ざっているようだった。しかもIさんはただの美人ではなかった。かなり個性的なキャラだったのだ。 Iさんはかなり独特な日語を話す。最初に聞いた時は、シュールな現代詩みた

    Iさんについて