『箱入りドロップス』は開始から終了まで、僕の中ではずっといちばん面白い4コマ漫画でありつづけました。客観的に見ても青春恋愛物語の金字塔であると断言できます。それだけに、今回の完結は喪失感が大きすぎて。大団円を迎えたことは素直に喜ばしいのですが、それでももっと彼女たちの生活を、続きを追いかけていたかったという思いも正直あります。 今回、何を書けばいいのか本当に迷いました。心から好きなものについて何かを書くという行為は、とてもとても難しいものです。結局は、好きなように好きなだけ書くしかありませんでした。本作のすばらしさと僕の本作への愛情が、ほんの少しでも伝われば幸いです。 なお、以下の文章には最終巻までの内容のネタバレを含みますのでご了承ください。 * この作品でもっとも重要な位置を占めているのは、実はヒロインではなく主人公・春日井陽一の存在なのではないかと思っています。陽一は流されるようにし