1組30人前後の生徒を受け持つ担任教師にとって「学級経営」は重要な仕事。現役教師で新著『新任3年目までに知っておきたい ピンチがチャンスになる「切り返し」の技術』(明治図書)を著した松尾氏が、教師向けに書いた子ども対策本のエッセンスを親向けに解きほぐしてくれた。 「言えばわかる」子どもはいない [1]「何度言ったらわかるの!」と何度言ったか 「何度言ったらわかるの!」「いい加減にして!」 こんな言葉をわが子に言い放ったものの、あとで自己嫌悪に陥った経験のある人も少なくないでしょう。 親は、日常の生活習慣などでわが子に守らせたい点について、毎日毎日、耳にタコができるほど注意しています。 しかし、どんなに言っても守るのはその直後だけで、3分どころか「3歩で忘れる」という表現がぴったりという残念なパターンも少なくありません。 親は批判の目を自分にも向けます。自分はいつも同じことを子どもに言ってい