和歌山電鉄・貴志駅(和歌山県紀の川市)の三毛猫駅長として親しまれ、6月22日に16歳(人間なら約80歳)で死んだ「たま」。利用客の減少で廃線の危機にあった地方ローカル線を立て直した功績が認められ、猫としては異例の「社葬」で見送られた。駅長として在任した9年間、その愛らしさで国内外のファンを魅了し、多くの観光客を引きつけた。「住んでもらう口実として駅長にしたが、本当に働いてくれた」と小嶋光信社長。天国に旅立っても思い出は尽きない。(地主明世) 突然の訃報 同電鉄からたま駅長の訃報が発表されたのは、6月24日。5月下旬から鼻炎などで体調を崩し県内の動物病院に入院していたが、22日午後7時すぎに死んだという。 たま駅長の訃報は瞬く間に反響をもたらした。和歌山県の仁坂吉伸知事が「観光のスーパースターとして国内外から絶大な人気を誇り、県の観光振興に大いに貢献されました。深い悲しみとともに感謝の気持ち