名古屋市の消防団が、団員に年額報酬を全額上納させてプールし、一部が団長の実質的な「裏報酬」になっていたことが関係者への取材や内部文書で判明した。消防庁は団員から報酬を徴収しないよう全国の自治体に通知しているが、この消防団は親睦会を隠れみのにして集金していた。 さらに、同市を含めて少なくとも9市町村の消防団員らが報酬を徴収されていると毎日新聞の取材に証言。災害時に「共助」を担う消防団のあり方が問われている。 <関連記事はこちら> 「消防団の慣習だった」団長の一問一答 「ホース支える腰に力が入らぬ」最高齢の消防団ルポ 担い手不足で「死ぬまで消防団員」ドイツに学ぶ存続のヒント 親睦会費名目で集金「期日までに納入せよ」 消防団は市町村が設置する消防機関。団員は他の本業を持ちながら、火事や自然災害があれば現場に駆けつける非常勤の地方公務員で、市町村の条例に基づき報酬が定められている。 名古屋市の場合