【ニューヨーク=大島有美子】パキスタンのイムラン・カーン首相は27日、国連総会の一般討論演説で、インドがカシミール地方の自治権を剥奪したことについて「私なら銃を取るだろう」と警告した。現状を「最も重大な局面にある」としてパキスタンが報復措置を辞さない姿勢であることを強調した。カシミール地方では外出禁止が続いている。カーン首相は「人々が外出すれば大量の殺りくが起こるだろう」と述べ、インドがカシミ
米ニューヨークの国連本部で開かれた国連総会で演説するパキスタンのイムラン・カーン首相(2019年9月27日撮影)。(c)TIMOTHY A. CLARY / AFP 【9月28日 AFP】パキスタンのイムラン・カーン(Imran Khan)首相は27日、米ニューヨークで開催中の国連総会(UN General Assembly)で演説し、カシミール(Kashmir)地方をめぐるインドとの争いが全面核戦争へと発展し、世界に影響を及ぼす恐れがあると警告した。 50分に及び熱弁を振るったカーン氏は、イスラム教徒が多数を占める同地方でインドが「大虐殺」を行う可能性があると警告。核保有国同士で敵対関係にある印パ両国は国連総会で注目の的となった。 カーン氏の1時間前にはヒンズー至上主義を掲げるインドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相が演説。ただ、モディ氏はインド国内の成果を強調する一
インド北部ジャム・カシミール州の主要都市スリナガルで、警戒態勢を取るインド軍兵士(2019年8月18日撮影)。(c)Punit PARANJPE / AFP 【8月19日 AFP】インド政府がパキスタンと領有権を争うカシミール(Kashmir)地方のインド側、ジャム・カシミール(Jammu and Kashmir)州の自治権を剥奪してから2週間で、少なくとも4000人が「公安法(PSA)」に基づき逮捕・拘束されたことが分かった。現地の県長官が匿名でAFPに明らかにした。 公安法は、起訴や裁判の手続きを行わずに最長2年間まで容疑者の勾留を当局に認めており、問題視されている。 AFPの取材に応じた県長官によると、拘束された人々の「大半は、州内の刑務所が定員を超過していることから、州外に移送された」。州内では当局によって通信回線が遮断されているため、支給された衛星電話で州内各地の逮捕・拘束者の情
【地球コラム】「ヒンズー至上主義」の暴走 排他の波、インドにも 2019年08月18日10時10分 ワイヤーバリケードを設置して警備に当たるインド軍兵士と軍用車両=2019年8月12日、スリナガル【EPA時事】 ◇カシミールでイスラム住民の自治はく奪 「マハトマ(偉大なる魂)」とたたえられたインド独立の父、ガンジーが、凶弾に倒れる間際まで訴え続けていたヒンズー、イスラム両教徒間の融和が今、崩れ去ろうとしている。 ヒンズー至上主義のインド人民党(BJP)の単独政権を率いるナレンドラ・モディ首相(68)が、イスラム教徒が多い北部ジャム・カシミール州の自治権を強引にはく奪した。人口14億人近い多民族・多宗教国家インドで、その8割を占めるヒンズー教徒の立場ばかりを擁護する「ヒンズー・ナショナリズム」が暴走し始めた。 世界を見渡せば、トランプ米大統領が「米国第一」を唱えて少数派の人々を排撃している。
紛争の発火点として知られるカシミール地方をめぐり、大国インドが一方的な行動に出た。核保有国同士で対立するなか、無責任というほかない。 インド政府が、ジャム・カシミール州で70年続いていた自治権を奪い、直接統治を始めた。地元との話し合いもなく、唐突に大統領令を出し、与党が多数の国会で憲法を改正した。 隣国パキスタンは外交関係を縮小し、軍に厳戒態勢をとらせた。カシミール地方の一部を支配する中国も「受け入れられない」と反発している。 インド政府は「内政問題だ」と反論しているが、歴史を振り返れば、決してそれで済まされる話ではない。ただちに自治権を元に戻すべきだ。 1947年にインドとパキスタンが分離独立して以降、カシミール地方の帰属問題は紛糾した。両国は3度戦火を交え、その後も衝突が断続的に続く。インドは中国とも戦争をした。 ジャム・カシミール州では、多数派のイスラム教徒がパキスタンへの帰属を望ん
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