中国軍は、爆撃機などがフィリピンに近い南シナ海のスカボロー礁の上空などを監視飛行したことを明らかにするとともに今後、継続する方針を示し、南シナ海のほぼ全域に管轄権を持つという主張を強調するねらいがあるものとみられます。 スカボロー礁はフィリピンのルソン島の西およそ200キロに位置し、中国が4年前から実効支配している場所で、空軍の報道官は「南シナ海での監視飛行を常態化させていく」と述べ、継続する方針を示しました。 南シナ海を巡っては今月12日、フィリピンが申し立てた国際的な仲裁裁判の判断で南シナ海のほぼ全域に管轄権があるという中国の主張が否定されました。しかし、中国海軍は、今回の爆撃機などの監視飛行に加え、今月15日には南シナ海を管轄する艦隊に2万トン級の補給艦2隻を配備したことを明らかにしたほか、19日から3日間、南部・海南島の沿岸の南シナ海で軍事訓練も行うことにしています。 中国としては