比喩ばやりである。先日、NHKのインパール作戦についての番組を見て自分の職場や日本社会の理不尽さに思いをはせた人は多いだろう。ただ、中には感心しない比喩もある。例えば日銀の金融政策をインパール作戦になぞらえたものだ。物価上昇率が2%に達せず、金融緩和を続ける日銀を揶揄(やゆ)したいのだろうが、適切な例えではない。白川総裁時代に比べて物価上昇率は上がり、雇用をはじめ大きな成果を上げている。金融
政府が経済財政運営の基本方針(骨太の方針)を閣議決定した。財政健全化の目標として、2020年度の国・地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化に加え、国内総生産(GDP)に対する公債残高の比率引き下げも明記した。新目標が財政健全化の先送りにつながるようなことはあってはならない。PBの黒字化は、その年度の政策的経費を、借金に頼らずにその年度の税収などの収入でまかなえるようにする目
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