刑務所の雑居房で相部屋になったのは、自称奇術師のハリー・ハットンだった。何でもうっかり〈奇術〉で消してしまうが、消されたものは二度と返ってこないらしい。おまけにとんでもない犯罪に関与していたかもしれなくて――? ※無理心中を連想させる台詞があります。 ※刑務所を舞台にしたBLです。 ※刑務作業であの宇宙船の部品を作ってたという事実は多分ないです。
刑務所の雑居房で相部屋になったのは、自称奇術師のハリー・ハットンだった。何でもうっかり〈奇術〉で消してしまうが、消されたものは二度と返ってこないらしい。おまけにとんでもない犯罪に関与していたかもしれなくて――? ※無理心中を連想させる台詞があります。 ※刑務所を舞台にしたBLです。 ※刑務作業であの宇宙船の部品を作ってたという事実は多分ないです。
15日午前、気象庁の雨雲のレーダー画像に実際には存在しない放射状の雨雲が表示される不具合がありました。 不具合は夕方に解消されたということです。 気象庁によりますと、15日午前10時15分から午前11時5分にかけて断続的に気象レーダーの画像に放射状にのびる雨雲が表示されました。 この雨雲は、長野県茅野市の車山にある気象レーダーのデータで、午前11時と11時5分には大きく円を描き東北や四国の一部も覆われていましたが、地上では雨が観測されず衛星画像にも雲がなかったことなどから、気象庁はこのデータの取り込みを中断しました。 不具合は午後3時半ごろに解消されたということです。 気象レーダーは、雨や雪の粒に反射して戻ってきた電磁波で雨雲を観測しますが、レーダーの近くに似た周波数の電磁波があると誤って受信してしまい、存在しない雨雲を検知することもあるということで、長野県の気象レーダーでは去年10月にも
1. 良く晴れた春の日の午後、大谷少年が近所の原っぱへ行くと、いつものように二つのグループがいた。一方はひたすら木の棒をぶんぶんと振っていた。そしてもう一方は球を握って、ひたすら遠くへ向かってそれを投げていた。棒を振っていたグループと、球を投げていたグループがほぼ同時に、大谷少年の存在に気づいた。 「やあ大谷少年。今日こそ俺たちと一緒に棒を振る気になってくれたかい? 君なら、他の誰よりも重い棒をぶんぶんと振ることが出来るだろう」と棒のグループが言った。 「いやいや、大谷少年。君にはこの球が相応しい。君なら、他の誰よりも遠くまでこの球を投げることが出来るだろう」と球のグループが言った。 実際、二つのグループが言っていることは正しかった。大谷少年は誰よりも重い棒をぶんぶんと振ることが出来たし、誰よりも遠くまで球を投げることが出来た。そして大谷少年は迷っていた。なぜなら、大谷少年は棒を振ることも
関東の田舎で働いてる。しがない機械工場勤めだ。話したいことがあって増田に投稿する。 いま居るとこは、すげーのどかだ。ほぼ東京の隣であるにもかかわらず田んぼが結構並んでる。あと数か月で稲刈りだな。今週ぐらい、近くの神社で夏祭りがある。嫁も子供もない自分は参加しずらいが、それでも毎年行ってフランクフルトと焼きそばを買って帰る。のどかな地域だと思う。地元なので思い入れはある。 それで、何か事情のある家族もいないし、二週間に一度は飲みに出る。安い焼き鳥の店で千円ちょっとだけ飲み食い(ボーナスが出たばかりだとやや高い店)して、それでスナックやラウンジに行く。田舎だから、そりゃあ安いもんだ。飲み放題で三千円の店とかもある。 自分が好きな店は、スナックとラウンジを足して2で割ったようなお店(以降は「お店」とする)だった。婚姻的な意味を表す英語が店名になっていた。最初はなんとなく寄ってみて、「料金高いな」
(これは深夜に書類仕事に追われているかわいそうなペンギン)『FAKES: An Anthology of Pseudo-Interviews, Faux-Lectures, Quasi-Letters, "Found" Texts, and Other Fraudulent Artifacts』(2012)というアンソロジーをだいたい読んだ。タイトルどおり、インタビューだの講義だの講演だの書評だのカタログだの手紙だの張り紙だの反省文だの説明書だの問題文だのとにかく、本来フィクションには用いられない、一定程度形式の定まっているテキストのパロディが40篇ほど収められている。日本でも去年SF界隈で『異常論文』(早川書房)が流行ったけれど、そういうのの範囲を更に拡張した欲張りなくくりです。 (アンソロの序文に掲載されているリスト。世界を手に入れようとしているのかな?)虚構手記文学や書簡体小説のよう
こんにちわ。最近妻のいびきが五月蠅くて眠れないアル中親父です(← 新型コロナ、まだまだ続きますね。(^_^;) これ、ホントにどこまで続くんですかね。 もしかしたら100年後まで続いちゃうんじゃないかなと思ったり(汗) その頃にはウチの一樹は115歳、共樹は112歳… おいらも142歳だなあって、流石に死んでるかw 昨日、とある部下とサシで呑みに行きました。 いいとこの大学も出てて、なかなか優秀なんだけど、 「どうも職場から浮いているな~…」って目をつけてたの。 管理職にもなると、こういう気配りも仕事のうちっちゅーことで、 いいから呑め呑めつって値の張った旨い酒を飲ませて、 親父なりの処世術を聞かせてやりましたw やっぱり、会社は人付き合いですからネ。 いくら仕事ができても、愛想が良くないとダメなのよ。 まずはしっかり挨拶からってことで、 部下の背中を叩いてやりました。(^^) そんで、部
* 関西弁のアレでセルフ没にしたアイデア。 * 団地平面 その団地は、無限の広さを持った面状の構造物であった。どこを原点としてもそれはここでは全く同じ意味を持つと見做せるので、仮にあなたが住んでいる部屋を(0,0)号室とすると、私が住んでいるのは(1,1)号室であった。ちょうど、斜め上にあたる部屋だ。ベランダに出て少し下に目をやると、一人分の洗濯物を大きなピンチ・ハンガーの隅に干しているあなたの姿が見える。あなたは私やこの無限の団地に住む全ての住人と同じように、同居人に先立たれてしまったのだ。 あなたと目が合った。私は頬が熱くなるのを感じる。薄い瞼の奥に埋め込まれた二つの瞳はしっとりと濡れ、儚げに西日を弾いていた。 「あぁ、(1,1)さん、こんにちはぁ」 柔らかく、でもどこかいたずらっぽく語尾が上がるこのイントネーションはこの辺りに特有の方言だ。私も同じイントネーションで「あぁ、元気ぃして
特殊なことが起こった。おれの自己顕示欲のために書いておく。もちろん嘘だ。特殊なことなど起きていない。セックスもアルコールもニコチンもドラッグもない。月に何回かマスをかいて過ごしている。勃起には困難を感じないが、自慰の後の悪夢はどんどんひどくなっている。これ以上私に何を求めるつもりだ? 1番面白みのあるところからいこう。去年、衛星が山口県に落ちるところだった。 もちろん、山口県が消失したというニュースは来ていないはずだ。そもそも山口県の存在が疑わしいという議論もあろうが、要するに衛星は安定軌道に戻ったということだ。長門市も油谷湾も平穏だ。よかっただろ。君が高齢者を憎んでいる右翼で、高齢化率が43パーセントを超えた長門市を消さねば皇国が危ういと思っているのでなければ。 これでこの話はぜんぶだ。後は特別なことのない話だ。 2020/07/27 落ちかけたのは、1994年に打ち上げられた『みょうじ
次に読む本を教えてくれる書評連載『読書標識』。 木曜更新担当は作家の千葉集さんです。 世紀の奇書と名高い、東アジア見聞録『フォルモサ 台湾と日本の地理歴史』について語っていただきました。 日本史上随一の英傑メリヤンダノー帝がフォルモサを平和裏に併合して以来、われわれ日本人とフォルモサ人は文化的にも精神的も極めて親密な、いわば兄弟のような間柄でむすばれてきた。しかし、先の終戦にともなってフォルモサは日本領から独立し、すっかり遠い異邦人同士になってしまった感が強い。 十九歳のときに故郷フォルモサを離れてイングランドに渡り、碩学サミュエル・ジョンソンの知恵袋として重用されたジョージ・サルマナザール。 彼が異国の地で出版したガイドブック『フォルモサ』は、フォルモサと我々の失われたつながりを取り戻すための、2021年必読の書である。 西洋人はフォルモサをよく台湾と同一視する。 我々日本人には信じがた
「隣はポルノ・ショップだが、この場所で合っているのだろうか?」 おれは園芸センターの駐車場でつぶやいた。 おれはアメリカン・ドリームの行きつくところがここにあると知らされやってきた。 「隣はポルノ・ショップで、向かいは葬儀屋だ。間違いないのか?」 おれは初めてのアメリカにいて、だれかに向かってそうつぶやいた。 以前のおれ。25年前のおれには日本という国から一歩外に出るチャンスがあった。それは、通っていた中高一貫私学男子校で、参加希望者のみの夏休みアメリカ修学旅行という企画だった。参加者を募る。応募すれば行ける。 おれはそれに参加しないことにした。おれはもとより外に出るのが怖かった。そしてなぜか、銃というものがとても怖かった。おれにはアメリカは無理だな、と思った。おれはアメリカに行かなかった。それ以降、おれが海外に出るチャンスはなかった。 アメリカ行きを決めた連中は意気揚々だった。アメリカで
奇想の住まう場所 なぜ漫才なのか? 奇想の在処を探る ①気が付けば世界の輪廻に取り込まれている話――Dr.ハインリッヒ「トンネルを抜けると」 ②プリクラ撮りたさに家を火力発電所にする話――金属バット「プリクラ」 ③変な暗記法・言葉遊び系漫才の最前線――カベポスター「英語」(ABCお笑い新人グランプリ2019・M-1グランプリ2020敗者復活戦) 最後に & 奇想漫才Scrapboxの話 奇想の住まう場所 奇想が好きだ。要するに、どうやって思い付いたのか見当も付かないような、変な発想が好きだ。 奇想はどこに住まうのか。身近なところでいけば、小説にはよく潜んでいる。 交通事故に性的快感を覚える男(J・G・バラード『クラッシュ』)、演奏に1万年掛かる長大な交響楽を演奏し続ける山頂の交響楽団(中井紀夫「山の上の交響楽」)、知性を持つ1つの生命体としての星(スタニスワフ・レム『ソラリス』)etc.
その晩の夕食のメニューは、いつもどおりのすいとんともやしの和え物だった。すいとんといっても、味のない、ぬるい塩スープに白いかたまりが浮かんでいるだけだ。 食事の号令を待っていると、そこへ監視官が入ってきた。汚れてベージュ色になったマスクの紐を右側だけ外し、副首相スタイルでがなり始めた。 「今夜は、明日の迎撃戦をひかえた大切な夜である。ここ横浜は首都防衛の最後の盾だ! そこで、農林水産上級副大臣閣下より、ありがたいお気持ちを頂戴した! これを糧に、明日の戦闘に打ち勝てる!」 すると、薄汚れた白衣の給仕班が入ってきて、ソーシャル・ディスタンスを守っているぼくたちのプレートに、肉のかけらとメロンを置いていった。 「食事、開始!」 ぼくたちはそれぞれの、ぼろぼろのマスクを外して、食事を始めた。原則、会話は禁止されていたが、一人の男がつぶやいた。 「おれ、ステーキ・チェーンで働いていたからわかるんだ
我々は岩石や海藻同様、汝らの祖先である。 猿なんぞ話にならぬ。汝らがいるあらゆるところに我々は存在している。汝らがいないところにも。この宇宙に汝らが己の似姿以外認めないとしたら、それはご愁傷さまである。とにかく、私が汝らを殺戮しているなどという戯言は慎みたまえ。私が汝らの身体組織におよぼす作用によって死ぬわけではない。汝らの同類がいたわりを欠いているためである。汝らが互いに対し、そしてこの惑星上に生きとし生ける物に対しこれほどまでに獰猛でなければ、汝らの肺に私が及ぼす損傷を生き延びる上で十分なベッド、看護師、人工呼吸器は存在していたはずなのだ。養老院に老人を、鉄筋コンクリートの兎小屋に健常者を詰め込むような真似をしていなければ、このような事態には至らなかったはずだ。昨日までの華美で、混沌とした、どこまで行っても人間だらけのこの世界(du monde)、より正確を期すならば複数の世界(des
アイム・ノット・シリアルキラー(字幕版) 発売日: 2017/11/03メディア: Prime Videoこの商品を含むブログを見る *去る人物から京都SFフェスティバルのレポを書けといわれたので書きますが、ほとんどはフィクションです。 まじめに内容を知りたい方は、 https://virtualgorillaplus.com/topic/kyoto-sf-festival-2018-opening/ http://whiteskunk.hatenablog.com/entry/20181009/1539011800 https://togetter.com/li/1274530 などをごらんください。 * * * 神宮丸太町には「京のつくね屋」というすこぶる評判な親子丼の店があります。 そこで名物の親子丼と鳥餃子(揚げた手羽先の中に餃子めいた野菜の具がつまっている)をのんびり食べておりま
昔々、VICEでライターとして記事を書き始めるずっと前、私は別の仕事をしていた。そのなかでも、今日の私に大きな影響を与えた仕事は、〈トリップアドバイザーで偽レビューを書く〉という仕事だった。いち度も訪ねたことのないレストランの好意的なレビューを書き、報酬は10ポンド(約1500円)。やっているうちに、レビューしたレストランの評価を監視するのに夢中になった。レビューがきっかけで、評価が上がったりもしたのだ。 その経験から私は、トリップアドバイザーは〈偽の現実〉だ、食事が提供されたことはない、レビューは全て、私のような雇われライターが書いているのだ――そう信じるようになった。でも、実際はもちろん(たぶん)本物だ。そもそも、レストランの存在自体は絶対に偽れない。そうやって自分を納得させたハズだった。 しかしある日、自宅の物置スペースに座っていた私は、突然、天啓を得た。デマ情報ばかりが流れるこの世
冷戦において最も激しく行われたのはミサイルの開発競争であったが、 このミサイル開発競争のために行われた宇宙開発における米ソの戦いは凄まじいものであった。 結果的に米国の勝利によって現在に至る……などといわれていたのは2000年前半まで。 2010年代においてロシアが大量に公開しはじめた宇宙技術関係の特許技術により、米ソの評価は完全に覆ってしまった。 公開されたデータによる最新の評価は「技術力のソ連」「金にモノを言わせてゴリ押しで結果だけ残した米国」というのが現状では極めて正しい評価である。 今回の小説内では米ソの技術力の差がいかほどにあって、どういう状況が生まれたかについて触れてみたい。 短編なのでそんなに話数は増えないはずであるが…… ラヴェル船長の受難とソビエト及びロシアだけが保有する衛生管理技術 2017/10/03 22:00(改) 少佐!減速できません!助けてください!……え?ソ
紛らわしいみたいなのでタイトル修正しました。 追記あります 追記1 anond:20171005025453 追記2 anond:20171005163049 追記3anond:20171006190101 腐女子のAちゃんとは友達の紹介でLINE友達から始めて1度だけ会った。 俺の理想は大人しくて声が可愛くてアニメ好きで俺より身長低い女の子なんだけど、Aちゃんはまさしくそれで、初めて会ったその日のうちに告白した(当時の俺は恋愛のことはさっぱりわからなくて、告白から始まるものだと勘違いしていた)。 突然告白しても付き合うわけないと言われて、やり直すチャンスがほしいと頼み込んで、仲良くなるために毎日沢山LINEして、数ヶ月後にやっとデートの約束を取り付けた。 なのに相手の都合でドタキャンされた挙句悪者扱いされて友達からも絶縁された。 こっちが被害者のはずなのになぜか俺が悪いということにされて
27日に掲載した「仏で格闘ゲーム世界大会」の記事で、群馬県太田市臨時職員の男性(23)が渡仏して大会に出場した事実はなく、格闘ゲーム部門で優勝したとする報道は事実無根だったことが分かりました。読者の皆さまに深くおわび申し上げます。 この報道は男性が所属する太田市産業環境部からの情報提供を受け、26日に太田市役所内で記者会見が開かれました。男性が作成したとみられる記者発表資料には「優勝」と明記され、1時間程度の質疑を経て会見時の写真とともに記事を掲載しました。 しかし、大会開催について疑念が指摘され、27日に市幹部も同席して男性に事実関係をただしたところ、虚偽であることが判明しました。男性は「フランスには行っていません。周囲に行くと言った手前、引くに引けなくなってしまった」と話しました。 記者会見で明らかにされた内容とはいえ、報道に際しての確認作業が不十分で、紙面の信頼を損なう結果とな
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く