「はひふへほ」の歴史 鉛筆などを数えるとき、一本、二本、三本と数える。漢字で書けばなんということもないが、かなで書くと、「いっぽん、にほん、さんぼん」となる。外国人に「いっぽん、にぽん、さんぽん」ではなぜいけないのか、と聞かれたら、どう答えたらいいのだろうか。 さて、ここで一つ問いを発してみたい。「ば」は本当に「は」の濁った音なのだろうか? 改めて声を出して考えてみてほしい。bの音は閉じた唇を息ではじいて出す音だが、hの音は口をあけたままのどの奥の方から出す音である。つまり、たがいに似ても似つかない音である。それなのに、なぜ、日本人は「ば」を「は」の濁った音だと思っているのだろうか。中国人や韓国・朝鮮人が「ばら」と言おうとすると「ぱら」と聞こえることがある。英語のshipsとlibsの最後のsの音を比べてみれば、pこそがbの澄んだ音であることが分かる。実は、日本語でも大昔はbの澄んだ音はp