「8050問題」という言葉をご存知でしょうか。「80」代の親が「50」代の子どもの生活を支えるという問題です。背景にあるのは子どもの「ひきこもり」です。ひきこもりという言葉が社会にではじめるようになった1980年代~90年代は若者の問題とされていましたが、約30年が経ち、当時の若者が40代から50代、その親が70代から80代となり、長期高齢化。こうした親子が社会的に孤立し、生活が立ち行かなくなる深刻なケースが目立ちはじめています。NHKに寄せられたメッセージも交えながら、「8050問題」について考えます。 8050問題 背景はひきこもりの長期高齢化 今年1月、札幌市のアパートの一室で、82歳の母親と52歳の娘の遺体が発見されました。検針に来たガス業者が、電気がついているのに応答がないことを不審に思い、事態が発覚。死後数週間が経っていました。警察によると、2人の死因は栄養失調による衰弱死。母