何もしていないときにも活動する脳の仕組み「デフォルトモードネットワーク」について話題に上ることが多くなった。 富山大学大学院生命融合科学教育部博士課程で、心と体の関係について研究を行う傍ら、脳科学に関するコンサルティングを行う佐藤洋平さんに、デフォルトモードネットワークの概要についてや、脳のネットワーク切り替えを仕事に役立てる方法などを聞いた。 「デフォルトモードネットワーク」とは? まずは佐藤さんに、デフォルトモードネットワークについての概要を聞いた。 「デフォルトモードネットワークとは何もしていないとき、ぼんやりしているとき、自分のことを考えているとき、あるいは過去や未来のことを考えているようなときに活動する脳内ネットワークです。 このネットワークは、今まで蓄えられた記憶や現在の体の状態を意識するときに活動するので、ある意味、脳のオフライン処理、つまり外部とつながっていない状態、記憶や