大企業で活躍しながらも、定年退職後はひっそりとしてしまうビジネスパーソンが多い中で、伊藤忠商事、クアルコム、ソフトバンクで情報通信事業に携わった松本徹三氏は、77歳になった今もなお通信事業に関するコンサルティングなどを手掛け、現役時代と変わらぬ忙しさで世界中を飛び回っている。本コラムの2回目では、一般企業において若者管理職の意思決定を邪魔することなく、ベテランの高齢者がビジネスで活躍するための具体的なノウハウをお伝えする。 世の中には「老害」の被害を被っている人達が間違いなく存在する。しかし、その一方で、高齢者が少しでも自分の気にいらないことを言うと、すぐに「老害」という「見当はずれの悪口」を言う人達が多いのも困ったものだ。これでは、「高齢者ならではの能力や見識」を、適切に活用できなくなってしまう。 「老害」とそうでないものを見分けるのは簡単だ。その高齢者が「権力」を持ち、それを乱用してい