新型コロナウイルスの感染拡大を受けて続く自粛要請によって、崩壊していく文化産業をどう維持すればいいのか。いま、多くの文化産業が岐路に立たされている。 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言を受けて、東京都では4月10日に休業を要請する施設を公表している。これによれば、劇場や映画館、演芸場さらには博物館、美術館、図書館と、おおよそ文化に関わる施設はほぼすべて閉鎖になっている。 緊急事態宣言は5月6日までとされているが、果たして、本当にその日に解除されるかは定かではない。既に外出禁止令などが出されている諸外国に比べて、多くの人が出歩いている様子を見るともっと長期化するのではないかという不安も尽きない。 筆者も文化施設の閉鎖による影響は既に受けている。図書館の閉鎖がそれである。ライターを生業にしていると資料探しや出典の確認に図書館は欠かすことができない。ところが、感染拡大が本格化した3月