北アルプスの槍ケ岳(3180メートル)周辺から北穂高岳(3106メートル)に向かう稜線(りょうせん)上でことしの登山シーズンに、何者かが白いペンキで勝手に道案内に見える印を付けたことが7日、分かった。山小屋経営者らによると、既に印がある上に塗ったものもあり、完全ないたずらとはみてはいないが、危険な道に誘導する印もあって安全上の問題を指摘。環境省松本自然環境事務所(松本市)は週明けにも現状を確認する予定だ。 印が見つかったのは、槍ケ岳から穂高方面に向かう稜線上にある中岳と大キレット、また槍ケ岳山頂下の槍沢の登山道。矢印、丸印、バツ印が周辺のあちらこちらの岩に付いている。稜線上にある槍ケ岳山荘と南岳小屋を経営する穂苅康治さん(62)=松本市=が9月中旬に発見した。 登山道では道案内のため、山小屋関係者らがペンキで印を付けることがあり、丸は正しい道を、バツは誤った道であることを表す。ところが