湖面の氷がせり上がる「御神渡(おみわた)り」が4季ぶりに現れた諏訪湖は出現の判定から一夜明けた5日、県内外の見物客でにぎわった。休日と重なったこともあり、家族連れや写真愛好家が早朝から湖畔に詰め掛け、珍しそうに氷の筋にカメラを向けていた。 筋が見えやすい湖東側の諏訪市と諏訪郡下諏訪町の境、西側の岡谷市湊や南側の諏訪市渋崎の湖岸は、見物客が鈴なり。湖周の道路はたびたび渋滞し、首都圏や中京圏のナンバーも目立った。岐阜県中津川市から妻と訪れた会社員川崎啓宇(けいう)さん(54)は「初めて間近で見た。遠くの山並みとせり上がった筋の景観が素晴らしい」。 湖では6日朝に御神渡りの筋を最終決定する「拝観式」を開く予定。神事を行う八剣神社(諏訪市小和田)の関係者約20人は5日朝、湖を1周して氷の厚さや筋の方向を確認し、拝観式に備えた。 一方、湖周では路上駐車が目立ち、立ち入り禁止の氷上を歩く人もいた