デジカメ老人会の荻窪圭です。 初めてデジタルカメラのレビューを書いたのが1994年の「QuickTake 100」(Apple)だった上に、1996年から毎月のようにデジカメの記事を書きつづけたデジカメレビュー歴29年。 そんな折り、若い人たち(いわゆるZ世代)の間でオールドコンデジ(古いコンパクトデジタルカメラ)が流行ってるらしいという話を耳に挟んだのである。
マウントだけのミニマムカメラ「OLYMPUS AIR A01」(以下A01と呼ぶ)の醍醐味はミニマム故のフリースタイルっぷりにあるわけである。いちいちスマホとWi-Fiでつながなきゃいけないというめんどくささを補える楽しさがあるとしたら、まさにそこだろうと。 で、好都合なことにわたしがふだんメインで使ってるカメラはマイクロフォーサーズ機なので、手元にマイクロフォーサーズ用のレンズが何本も転がってるのだ。 A01でいろんな撮影を試して遊ぶにはうってつけではないか。それらと三脚やら一脚やら何やらを組み合わせればいろんな撮り方で遊べるに違いない。 3Dプリンタを駆使してオリジナルのマウントを作って――っていう手の込んだことまでしなくても一般的な機材だけでけっこう遊べそうじゃないか。そんな視点でいってみよう。なお、本体側の詳しいレビューはこちらを参照してほしい。 OLYMPUS AIR A01はレ
「ブラケティング」を活用して、イメージをつかむ カメラの「ブラケット」という機能、意外と便利なんだが、あまり知られていなかったりもする。 どういうものかと言うと、一回のシャッターで、設定を変えた何枚かの写真を撮るというもので、例えば露出のブラケティングなら、カメラが適正と判断した通常の露出に加え、明るくしたもの、暗くしたものをそれぞれ撮影してくれる。 自分のイメージ通りに撮る。これがなかなか難しく、カメラに慣れている人ならばとにかく、普段オートでとることが多い人にとっては、露出や絞り、シャッタースピード、ホワイトバランスなど、さまざまなカメラの設定の「どれをどの程度変えると、イメージした写真に近づくか」というのを感覚的に理解するのは、かなり難しい。 そこでカシオはさまざまな組み合わせのブラケティング機能を用意することで、デジタルフィルターのようなデジタル処理ではなく、あくまでも写真としての
左から、超広角レンズ「XF14mmF2.8 R」、標準レンズ「XF35mmF1.4 R」、中望遠レンズ「XF60mmF2.4 R Macro」を装着した「X-E1」、広角レンズ「XF18mmF2 R」 使用機材は、富士フイルム「FUJIFILM X-E1」だ。フィルムカメラを思わせるレトロなボディに、同社自慢の最新テクノロジーを凝縮したミラーレスカメラである。絞りやシャッター速度、露出補正といった各種の設定を、専用のダイヤルを使ってアナログ感覚で操作できることがこのカメラの大きな魅力になっている。 レンズについては、超広角と広角、標準、中望遠という4本の単焦点XFレンズを用意した。いずれも開放F値が明るく、ボケを生かした撮影や薄暗いシーンに強いレンズだ。ズームレンズに比べると少々かさばるが、それでも、この4本にカメラを加えた総重量は約1103グラム。画質と明るさにこだわりながら、この重量に
デジタル一眼カメラのレンズキットを購入すると付属する「標準ズームレンズ」。非常に便利で基本中の基本とも言えるこのレンズですが、レンズの特徴を知ることで写真のバリエーションが増えます。今回はこの標準ズームレンズの使いこなしについて、数回に渡ってご紹介したいと思います。 人気のデジタル一眼レフ「EOS kiss X7」 レンズ1本の付属するレンズキットには標準ズーム「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」が付属します 「ズーム」は被写体の大きさを変える、ではない?! レンズを見ると中ほどに何やら数字が。この数字が「焦点距離」を表しており、数字の小さい方が「広角側」(18ミリなど)で、数字の大きい方が「望遠側」(55ミリなど)になります。
寒さがゆるんでくると待ち遠しいのが桜の開花。今回は、桜花と都市の景観、桜花と陰影、桜花とマクロ、3テーマでお送りします。 桜が咲いたら春、って感じですな。 考えてみたら、桜ってよくできたもので、3月の終わりから4月の頭、ちょうど年度の区切りとなる頃に一斉にほわーっと咲いて何となく街が華やぎ、気分が高揚し、さあ今年がはじまるぞって気分になり、ちょいと浮かれてきた頃に、容赦なく散り、人々は否応なく現実に戻らされて、しょうがない今年も働くか、みたいな気分に落ちつくわけで、いい感じの区切りになってるのである。 そう考えるとすごいなあと。もし日本中の桜が急に枯れてなくなったら、経済にも影響を与えるに違いないと思う今日このごろ。 まあ実際には河津桜などは2月の終わりから3月に満開になるし、緋寒桜のようにちょっと早めに咲く桜もあるし、東北では開花時期がもうちょっと遅いのでそれがGW前くらいにやってきたり
当たり前だが冬は寒い。寒いといえば雪である。そう、今年も雪景色を撮りに行ってきたのだ。準備編と雪山編、そして雪の街角編と3本立てでどうぞ。 冬といえば雪景色ってことで今回も出かけてきました。 2011年は会津若松に、2012年は奈良井宿に雪景色を見に行ったので、今回はちょいと標高が高いところにしてみようかと選んだのが越後湯沢。スキー客に混じって行ってきた。 天候次第で話が大きく変わるのであるが、とりあえずふぶいてなくてよかった、いや、ふぶいてるくらいの方がネタとしては美味しかったかもしれないけれども、例によって成り行きなのでしょうがないのだ。
「センサーサイズ」を知る デジタルカメラのカタログには、そのカメラの仕様が掲載されています。表の中には、「1/2.3型」や「1/1.8型」、「22.3×14.9ミリ」と表記されている項目があります。これはそのカメラに搭載されているセンサーの大きさを表しています。 1/2.3型や1/1.8型などはセンサーの対角長を表しますが、1インチ(25.4ミリメートル)に対しての1/2.3や1/1.8という表記ではありません。古いビデオカメラに使用されていた撮像管とよばれる部品のイメージサークルを継承した表記で、多くのコンパクトデジタルカメラで採用されている1/2.3型の対角長は7.7ミリとなります。 一方で大型のセンサー、フルサイズと呼ばれるサイズでは36×24ミリ/対角43.2ミリ、APS-Cでは23.4×15.6ミリ/対角29.3ミリ、フォーサーズおよびマイクロフォーサーズでは17.3×13ミリ/
あれば便利なんだろうけれど……というアイテムのひとつが三脚。今回は三脚の選び方と、三脚を使った動画撮影について学んでいきましょう。 用途に合った三脚を選ぶ 三脚の目的はカメラの固定です。その目的からすれば、必然的にしっかりとした作りの三脚を選ぶのが正解なのですが、そうした三脚は重く、また、高価なものとなりがちです。まずは自分が三脚を使うシチュエーションを想像してみましょう。 最近では手ブレ補正機能が付いたレンズやカメラが増えていますので、ブレは少なくなったように感じますが、撮影距離や被写体によってはそうした手ブレ補正では補正できないこともあります。そういったブレに対して、三脚を使用することでこれらの問題を解決できます。 また、シャッターを長い時間開けるスローシャッター撮影を行う際にも三脚は欠かせません。水流などの動きを見せる撮影などでは、数秒から数十秒のシャッタースピードとなるため、三脚は
ファインダーをのぞきながら撮影するデジタル一眼レフカメラでは、背面液晶で撮影するコンパクトデジタルカメラやミラーレス一眼とは違う構え方をすることで手ブレを軽減し、失敗写真を減らすことができます。その構え方のコツをつかみましょう。 ファインダーをのぞきながら撮影するデジタル一眼レフカメラは、縦横それぞれに基本となる構え方があります。カメラの「構え方」があると言うことは、そこには何かしらの意味があるものです。手ブレ補正機能も一般的になりましたが、正しい構え方をすることで、より手ブレによる失敗写真を減らすことができるのです。 カメラの持ち方 まず基本となるカメラの持ち方です。右手でグリップを握り、人差し指をシャッターボタンに添えます。左手はズーム操作ができるようズームリングに指をあてつつ、左手全体でレンズを支えます。 注意点としては、右手だけでカメラを支えようとせずに、右手はあくまでシャッター操
大きくボカしたいなら明るい単焦点レンズを 日本語だと「ボケ」。ピンボケのボケと同じ。英語だと「bokeh」。ウソのようだが本当で、津波がそのまま「tsunami」になったのと同じで、和語がそのまま英単語になったのである。英語版のWikipediaにもちゃんと「bokeh」って項目があるくらい。 ほわっとぼけて柔らかくほんわり。プラスの補正をかけて明るく仕上げてみた。 この背景や前景(手前)のボケ具合はどうやって決まるのか。 いくつかの要素が関係するが、一番大きなポイントは「撮像素子のサイズ」だ。画角が同等なら、撮像素子が大きい方がよくボケるのである。 試しにコンデジサイズ(1/2.3型)の「PENTAX Q」と、マイクロ一眼(4/3型)の「LUMIX DMC-G3」と、デジタル一眼レフ(APS-Cサイズ)の「D7000」で撮り比べてみた。絞り値をF2.0にそろえ、画角は35ミリ換算47~5
それでは、どんなときに携帯電話を横構図にしたり、デジタルカメラを縦構図にして撮影するでしょうか。多くの場合は、横では収まりきれない物を撮影するために縦構図、縦では収まりきれない物を撮影する場合に横構図として撮影していると思います。ですが写真表現としては「縦」と「横」では見る者の受ける印象が違うため、撮影者の気持ちを表現する手段として横構図・縦構図を使い分けることになります。 まずは、こちらの風景写真。左は横構図にして風景の広がりを表しています。横構図の場合は、普段見ている風景に近いため安心感や安定感を感じさせます。右の写真は同じ場所から縦構図にして撮影したものです。縦構図の場合は高さや奥行きが表現できるともに、世界を切り取ったような狭さからくる独特の不安定感や違和感を感じさせます。また、横構図よりも空が大きく写し込まれるので、圧迫感があるように感じる方もいるでしょう。
パナソニック「LUMIX G」のエントリー向け最新機種が「DMC-GF5」。GF3からデザインテイストは継承しながらホールドしやすくなり、操作インタフェースもより使いやすく改良された。 小さくて丸っこくてお手軽。ミラーレス一眼をぐっと庶民的にしたというか、親しみやすくしたというか、そんな役割を果たしたのが2011年の「DMC-GF3」だったと思う。 頭のところが丸く膨らんだボディがなんともいい味を出していて、出た当初はそのデザインとエントリー向けへ割り切った仕様に嘆く人もいたけれども、秋に高級志向の「DMC-GX1」が出たことで、本格派の四角いGX系、EVF搭載のオーソドックスモデルであるG系、エントリー向けの丸いGF系とキレイに整理されたわけだ。 「DMC-GF5」 電動ズームレンズ「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.
デジカメは買ったものの、撮った写真を見ると今ひとつ。出かけた先でうまく撮影するにはどうしたらいいのか悩んでいるユーザーは多いだろう。そこでいくつかのシーンを想定してピックアップし、「おすすめの撮影術」を解説していくことする。自分が撮りたいと思う状況に応じて活用してほしい -こちらもご覧ください- ・「デジカメならでは」の活用法をわかりやすく提案 - ITmedia デジカメプラス - 今日から始めるデジカメ撮影術: 第186回 曇天と水着とアングルの関係 回数を見て「ん?」と思った人もいるかもしれないが、1年ぶりとなったデジカメ撮影術は、13回目を迎えた海辺での水着撮影なのである。残念ながら今年は天気に恵まれなかったが、曇りなら曇りでいろいろと撮りようがあるのだ。(2016/7/18) 今日から始めるデジカメ撮影術: 第185回 水着と焦点距離と潮風の関係 さあ、夏と言えば恒例の水着撮影!
ぶらぶらといろんな人のブログやmixiの日記を見てると、食べ物写真が多い。というか、ケータイの写真であふれてる。とにかくあふれてる。文章だけより、写真があった方が華やかでいいし、見たものをそのまま伝えられるからね。 それはいいのだが、見てると気になることが多々ある。ほんのちょっと気をつければもっとよくなるのにっ。 2009年のデジカメ撮影術、第1回はそんな感じではじまります。 ケータイで撮る ケータイやデジカメで撮った写真をブログであげちゃおうという話。でもケータイとデジカメではひとつ大きな違いがある。それは「ケータイで撮った写真はその場でさっとブログにあげるもの」ってこと。デジカメのようにいったんパソコンに転送して編集したり選んだりという手間暇は一切かけない。もう撮ったらそのままメールなりなんなりでアップするのが普通だ。 うまく撮れたかどうかを吟味してるヒマもないのである。何枚か撮ってい
パナソニックは7月22日、コンパクトデジカメの新製品“LUMIX”「DMC-LX3」を8月下旬より販売開始すると発表した。価格はオープンで、実売想定価格は6万5000円前後。 2006年7月に発表された“コダワリLUMIX”「DMC-LX2」の後継となるモデル。撮像素子の画素数こそはDMC-LX2より少ない有効1010万画素CCDだが(DMC-LX2は1/1.65型 有効1020万画素CCD)、サイズは1/1.63型と若干大きくなっており、「“あえて10メガ”でコンパクトカメラの最高画質を目指したモデル」(同社)となっている。 フォトダイオードの拡大と電源回路を見直すことで高S/Nを実現し、同時にダイナミックレンジも拡大したことで「ISO400で常用できる画質」(同社)を手に入れた。画像処理エンジンは「ヴィーナスエンジンIV」で、追尾AF付きの「おまかせiA」を利用できる。ISO感度は最高
青空を撮ろうと空にカメラを向けて、最初にとまどうのは、おそらく「ピントが合わない」こと。まあ雲ひとつ無い青空だとピントを合わせようにも指標になるものがないわけで、カメラによってピントが合わないからとシャッターが切れなかったり、ピンボケになることも。 もうそれはしょうがないので、マニュアルフォーカスにして無限遠に合わせるか、稜線(りょうせん)など遠くにあって確実にピントを合わせられる被写体でAFロックしてから撮る。 デジタル一眼レフだとそれでいいが、コンパクトデジカメだとシャッターの半押しで「AF/AEロック」になってしまう(たいていの機種がそうだと思う)。つまり半押しにしたときの構図で露出もロックされてしまうので、実際に撮影する構図では明るさがズレることがあるのだ。 例えば、空を撮る際にまず山の尾根でAFロックするため、カメラを少し下に向けて半押しし、また空に向けるとしよう。カメラの中心部
赤ちゃんや小さい子供を撮るときに一番大事なのは前回書いたように、赤ちゃんの自然な表情をできるだけ自然な光で、自然な目線で撮ること。生き生きとしていればそれで勝ったようなものだ。 その次に大事なのは、できるだけ理想的な条件で撮れるようにカメラをセッティングしておくこと。あるいは、カメラや撮影の最低限の知識を知っておくこと。 多くの人はデジカメを買ったままの状態で……つまりはフルオートで難しいことはカメラ任せにしていると思う。でもカメラという道具についてちょっと知り、ひと工夫するだけで失敗写真が減ったりするのだ。 ピンボケと手ブレと被写体ブレ 失敗写真を知ろう、ということでまずはこの話から。撮った写真を見て一番「あ、失敗したあ」と分かるのがピンボケと手ブレと被写体ブレ。でもこの3つの区別が付いてないと失敗の原因も分からない。単に「失敗」と片づけないでちょっと原因を見てみよう。 ピンボケは「ピン
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