#09 小日向 未来を依り代に、 膨大なエネルギーと共に再誕したアヌンナキの一柱。 死したる後もその遺骸は、 近づくモノを排撃する防衛機構を備えた施設(通称「棺」)に収められ、 さらに極冠の厚い氷の下に封印されていた。 この事実から、 先史文明期に置いてシェム・ハの復活は 何を以ってしてでも阻止されるべき事態であると推察される。 フルネームは、シェム・ハ・メフォラシュ。 その名には、 後にゴーレムの起動にも用いられる「力ある言葉」の意味が込められており、 シェム・ハを特徴づける「能力そのもの」を指しているとも伝えられる。 #10 シェム・ハの能力は、 自身を示すその名が示しているように「言語」に由来したものとなっている。 それは――言葉によって、構造式を書き換える力。 喩えるならば、 既にあるプログラム(在り方/構造式)に対し、 プログラム言語化した自身の一部を滑り込ませることで全く別の存