迫り来る月の落下に対するために、 秘匿された聖遺物の力を以ってして抗う―― 少なくともF.I.S.の掲げた理想は崇高であり、疑うことなく「善」であったが、 稚拙にして空回るばかりの展開を経て、もたらした混沌は「悪」そのものであった。 現実の中に英雄は折り合うものではなく、排他されるのが常であるのだが、 ウェル博士のように他者を顧みない意志だけがすべてを超克し、爪痕を残せるという、 皮肉にして残酷な結末を見せつけながら、フロンティアは浮上する。 迷い、躓きながらも、 ウェル博士同様に理想を貫徹させるべく奔走したナスターシャ教授の機転によって、 マリアの歌を介して世界中より高められたフォニックゲインにより、 月の遺跡を再起動させ、一部不全となっていた機能を回復。 設定されていた公転軌道へとアジャストされることで落下の阻止には成功する。 装者たちの活躍によって、 フロンティアから伸びる端末となっ