【テヘラン=五十嵐弘一】イランで日本の忍術を習う女性が増えているとする英ロイター通信の報道をめぐり、イラン政府は同通信テヘラン支局の全11人に記者証の返納を求めた。 事実上、報道活動を禁止したもので、核問題でイランを強く批判する英国とイランの関係を一層、悪化させる可能性もありそうだ。 イランで報道機関を統制する文化・イスラム指導省が2日、イラン国営通信を通じ、発表した。 ロイター通信は今年2月、テヘラン近郊の道場で女性忍術愛好家らを取材し、その映像を配信した際、「数千人の女性忍者が暗殺者として訓練を受けている」との見出しをつけた。これに対し同省のアガジャリ外国メディア局長は「学生や主婦が個人的な趣味で参加していたのに、見出しはイランでテロ教育が行われると示唆した」と同通信を強く非難した。