中東は今、70年ぶりの転換期を迎えています。1948年にイスラエルが建国を宣言し、第1次中東戦争が始まって以来、中東の対立構図は、イスラエルVSアラブでした。ところが、中東地域でいわゆる「アラブの春」やシリア内戦による混乱が広がるなかで、イスラム教シーア派の大国、イランが勢力を拡大させました。 かつてペルシャ帝国として中東全域を支配したイランの脅威は、長年敵同士だったイスラエルとアラブの雪解けを生んでいます。この記事では、異変の現場に目を向けながら、歴史的な中東の再編に日本はどう対応すべきか、考えます。 突然ですが、サッカーの話から。サッカーのアジア予選で日本は中東諸国とよく対戦しますが、イスラエルとは対戦しません。なぜだか分かりますか。 実は、イスラエルは中東の国でありながら、長年、ヨーロッパ予選の枠から出場しています。かつてアジアサッカー連盟に所属した時期もありましたが、アラブ諸国との