【読売新聞】 【ブリュッセル=酒井圭吾】欧州連合(EU)が2030年以降、域内への日本酒輸出を禁止する検討を進めている。EUが瓶や缶の再利用や再資源化を義務づける現状の規制案では、現地で瓶を洗って再利用するのが難しい日本酒は禁輸対象
【パリ=三井美奈】ウクライナのゼレンスキー大統領は3日のビデオ演説で、首都キーウ(キエフ)で起きた民間人殺害に関し、2008年にウクライナの北大西洋条約機構(NATO)入りをドイツとフランスが阻止したことがロシアの侵攻を招いたとして、独仏への怒りを示した。 ゼレンスキー氏は「メルケル前独首相、サルコジ元仏大統領は(虐殺が起きた)ブチャに来て、ロシアへの譲歩政策の結果を見るべきだ。拷問されたウクライナ人たちを自分の目で見てほしい」と当時の独仏首脳を名指しで批判した。 NATOは08年、ブカレストで開いた首脳会議の声明で、ウクライナとジョージアは将来的に「加盟国になる」と明記したが、仏独の反対で加盟は実現しなかったとされる。 独公共放送ARDによると、メルケル氏の報道官は「メルケル氏はNATO首脳会議に関し、当時の判断を現在も維持している」とする声明を発表した。サルコジ氏は4日までにコメントを
126年前の1895(明治28)年10月8日、日本の軍人らが朝鮮王妃を殺害した「閔妃(ミンビ)暗殺事件」で、実行グループの一員だった外交官が、事件翌日に郷里の親友に宛てたとみられる書簡が見つかった。「自分たちが王妃を殺した」と経緯が詳しく記されており、研究者は「事件の詳細を解き明かす貴重な資料」としている。 書簡の差出人は、現地の領事官補だった堀口九万一(くまいち)(1865~1945)。郷里、新潟県中通村(現・長岡市)の親友で漢学者の武石貞松に宛てた、1894年11月17日付から事件直後の95年10月18日付の計8通が見つかった。 名古屋市に住む切手や印紙の研究家、日系米国人スティーブ長谷川さん(77)が古物市場で入手し、「朝鮮王妃殺害と日本人」の著書がある歴史家、金文子(キムムンジャ)さんが毛筆の崩し字を判読した。手紙がもともと保管されていたとされる場所や記されていた内容、消印、封書の
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アメリカのトランプ政権は、日本に最新鋭のステルス戦闘機F35を105機、売却することを決め、議会に通知しました。売却額は日本円で2兆4800億円にのぼり、一度に認めた武器の売却額としては異例の規模となりました。 トランプ政権は日本に対して、最新鋭のステルス戦闘機・F35A63機とF35B42機の合わせて105機と、関連の装備を売却することを決め、9日、議会に通知しました。 F35Aはすでに航空自衛隊で配備が進んでおり、F35Bは短い滑走路で離陸し垂直に着陸することができ、事実上「空母化」する大型護衛艦に搭載することが可能なタイプです。 売却額は231億ドル余り、日本円にして2兆4800億円にのぼる見通しだとしていて、アメリカが外国政府に対して一度に認めた武器の売却としては、サウジアラビアに対する戦闘機などの売却に次ぐ、史上2番目の規模です。 また技術支援や訓練のためアメリカの当局者などが2
韓国与党の“共に民主党”は今日(22日)、韓国政府が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了を延長したことについて「文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領の国益のための原則ある外交的勝利」と評価した。一方で最大野党の“自由韓国党”は「国家安保を心配した国民の勝利だ」と相反する反応を見せた。 共に民主党の報道官はこの日、国会での会見で「日本政府の前向きな態度の変化を受け入れた韓国政府の決断を歓迎する」と語った。 また「韓国政府の措置は、国民の安保不安を解消し、米韓同盟をより強固なものにすることにも肯定的に寄与するとみている」、「これから日本は輸出規制の解決のための対話に誠実に臨まねばならない」と強調した。 自由韓国党は「日韓両国の努力を通じてGSOMIAは安定的に持続させなければならない」、「(GSOMIA終了猶予決定は)国家安保を心配する国民の勝利だ」と語った。同党の首席報道官はこの日、
日本と韓国の軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」について、韓国政府は、延長せずに破棄することを決めたと発表しました。これについて外交ルートを通じて日本政府に通告するとしていて、日韓の対立は安全保障分野にも波及することになります。 軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」は、日本と韓国が2016年に締結したもので、1年ごとに延長されていますが、どちらかが毎年8月24日までに通告すれば協定を破棄できることになっています。 自動更新の期限が24日に迫る中、韓国大統領府は、22日午後3時からNSC=国家安全保障会議を開き、日本との「GSOMIA」について協議し、その結果について大統領府のキム・ユグン(金有根)国家安保室第1次長が発表しました。 それによりますと、日本政府が輸出管理の優遇対象国から韓国を除外する決定をしたことについて、「明確な根拠を示さなかった」と指摘し、「両国の安全保障協力の環境に
立憲民主党の枝野幸男代表が11日、日米関係を重視する党の姿勢を伝えるため、米国へ出発した。代表就任後、初の外遊になる。旧民主党政権は日米関係をめぐる方針の混乱が失速の一因になったことを踏まえ、米民主党議員らとの信頼関係の構築をめざす。 枝野氏は出発前、成田空港で記者団に「日米同盟重視という基本的な立ち位置を米側に伝えていきたい」と語り、外交政策では現実路線をとる方針を米側に伝えることに意欲を示した。 ワシントンに15日まで滞在し、2016年の米大統領予備選で注目を集めたバーニー・サンダース上院議員と会談する予定だ。マイノリティーの差別解消などに取り組むNPOの関係者らとも会い、多様性を重視する党の理念の発展や参院選に向けた政策立案にもつなげたい考えだ。 枝野氏が米国との関係作りに力を入れるのは、みずからが官房長官や経済産業相を務めた旧民主党政権は外交面での根回しが不十分だったと反省している
アパグループのホテル客室に、「南京大虐殺」や「慰安婦の強制連行」を否定する書籍が置かれていることに対する中国の反応が常軌を逸している。日本の一民間企業代表の歴史認識が気に入らないからといって、国家ぐるみで国内企業や日本観光客に、アパホテルの利用ボイコットを呼びかけるその姿は、共産党の一党支配下にある国の異様さを改めて見せつけた。 ■1万数千件の激励 ただ、中国の報復措置を受けたアパホテル側の反応は堂々としたものだった。元谷外志雄代表は24日の会合でこう指摘し、書籍を撤去しない方針を示した。 「向こうが押せば引くと、70年間にわたって日本は『押せば引く国』『文句言えば金を出す国』ということで敗戦国の悲哀を味わっていたが、もう『本当はどうなのか』ということを向こう(中国)にも知ってもらう必要がある」 日本社会は変わりつつある。以前は中国や韓国に歴史問題を持ち出されると、ことの真偽にかかわらずひ
太平洋戦争の終結を知らないまま、30年近くフィリピンのジャングルに潜伏を続けた旧日本陸軍の元少尉、小野田寛郎さん。1974年、小野田さんが日本に帰国したときは、日本中が沸き立ちました。 小野田さんの帰国を巡って、日本とフィリピン政府との間で極秘の交渉が行われていたことが、外交文書から新たに分かりました。さらに、この交渉を経てフィリピン側に支払われた3億円の資金を巡って知られざる事実が浮かび上がってきました。(国際放送局 照井隆文記者、広島放送局 関根尚哉記者) 残留日本兵 小野田寛郎さん 7月23日、日本とフィリピンは、国交正常化から60年を迎えました。太平洋戦争末期、最も過酷な戦場の1つとなったフィリピン。日本人50万人余りが死亡、100万人を超すフィリピン人が犠牲になったと言われています。 当時22歳だった小野田寛郎少尉は戦争が終わったことを信じず、3人の仲間とともに、フィリピンのジ
中国人民解放軍の幹部が南シナ海の仲裁判決後、初めて公の場でコメントし、軍隊の役割について「主権を守るための最後の手段だ」と強調しました。 孫建国人民解放軍副総参謀長:「軍隊は幻想を捨て、主権と権益を守るため、最後の手段として決定的な役割を果たさねばならない」 孫副参謀長は、中国は当事国との対話による解決を目指すとしたうえで、「万一の場合に備えて、軍隊が最後の手段として決定的役割を果たすため能力を高めるべきだ」と強調しました。また、アメリカを念頭に「ある国がフィリピンを利用して火に油を注ぎ、中国に国際法を守らない国の汚名を着せている」と強く反発しました。中国軍は、仲裁判決の直前にも南シナ海で大規模な軍事演習を実施するなど、実効支配を進める姿勢を崩していません。
「防衛装備品を海外に売って商売することは今まで考えていなかった」――。オーストラリアの次期潜水艦の共同開発交渉で受注できなかった川崎重工業の村山滋社長は27日の会見でこう語り、今回の交渉参加が政府主導だったことを示唆した。 同社は三菱重工業とともに受注競争に参加したが、オーストラリア政府は26日、仏企業を選定した。村山氏は新たな商談があった場合、「(武器輸出は)国策なので同盟国との友好関係のために必要とあれば政府に協力していく」としつつ、「ビジネスにつながるかどうか、考えないといけない」と慎重な姿勢を示した。日本の防衛産業の中には「海外進出は、現地とのパイプ作りなど労力の割に利益は少ない」といった意見も根強い。(小林豪)
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