サウジアラビア政府を批判してきた著名記者ジャマル・カショギ氏の殺害について、国際社会が厳しい批判の目を向けている。カショギ氏は10月2日に婚姻の手続きをするために、トルコ・イスタンブールにあるサウジ総領事館に入館した際に殺害された。カショギ氏は、独裁色を強めるムハンマド・ビン・サルマン皇太子に批判的な記事を執筆していた。 当初、サウジ政府はカショギ氏は総領事館を立ち去ったと説明していた。だがその後、トルコメディアや欧米メディアによって次々と殺害の詳細が報道されていく。BBC(英国放送協会)は時系列で事件を追ったり、殺害に関わったとみられる15人を分析したりして特に報道に力を入れている。 サウジの国営メディアは20日、カショギ氏が総領事館で争いになり死亡したと報じ、サウジ政府は関連する政府高官の更迭を発表した。21日にはサウジ外相がサウジ関係者によるカショギ氏の殺害を認めた。だが、説明に矛盾