将棋界の大ピンチを救ったのは、中学生の天才棋士の大活躍と、一時は地獄を見たトップ棋士の将棋愛だった。今や新聞各紙、テレビ各局で将棋を扱わない日がないくらい注目を浴びている将棋界だが、昨年の秋ごろは天国と地獄を行ったり来たりしていた。今年の5月29日、新たに理事に就任した鈴木大介九段(42)は当時を「難しい時期だった」と振り返った。最悪のムードから一転、大ブームへ。命運を握っていた2人と、業界内について聞いた。
将棋界の大ピンチを救ったのは、中学生の天才棋士の大活躍と、一時は地獄を見たトップ棋士の将棋愛だった。今や新聞各紙、テレビ各局で将棋を扱わない日がないくらい注目を浴びている将棋界だが、昨年の秋ごろは天国と地獄を行ったり来たりしていた。今年の5月29日、新たに理事に就任した鈴木大介九段(42)は当時を「難しい時期だった」と振り返った。最悪のムードから一転、大ブームへ。命運を握っていた2人と、業界内について聞いた。 史上最多の29連勝を達成した最年少棋士・藤井聡太四段(14)が四段になり、プロ入りしたのは昨年10月1日。新星誕生に沸いていたその裏で、将棋ソフトの不正使用疑惑により三浦弘行九段(43)は竜王挑戦を目前にしながら、出場停止処分を受けるという大騒動が巻き起こっていた。 藤井四段のデビュー戦は12月24日。多くの報道陣が詰め掛ける中、加藤一二三九段に勝利し、史上最年少勝利を挙げた。そ
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