「将棋電王戦 ソフトが名人破る」 「将棋電王戦 佐藤名人が人工知能に敗れる」 4月1日の夜、第2期電王戦・第1局が終局を迎えるやいなや、ニュースはいち早くこの言葉を並べた。 コンピューター将棋ソフトの中でも最強と言われる電王「PONANZA」と佐藤天彦名人の対局。現役のタイトルホルダー、それも順位戦を経て決まる名人がコンピューターと相まみえるということもあり、大きな注目が集まった一戦は71手で先手・PONANZAの勝利に終わった。 ネット配信で多くの人々が観戦し、コメントを寄せた一戦の結末は、各メディアでも大きく報じられた。 筆者も2012年から始まった電王戦を楽しみに見つめていたファンの1人である。だからこそ、個人的に一度考えてみたいことがあった。 スポーツ的な視点で見た時、人vs.コンピューターという構図はどう見えるのか――。 マインドスポーツの将棋で、コンピューターと戦う。 将棋をは