将棋の羽生善治前竜王(48)が23日、今年限りで閉所される出身道場「八王子将棋クラブ」(東京都八王子市)をサプライズ訪問した。21日に竜王を失冠し、27年ぶりの無冠に転落してから2日。7歳の時から通う場所で来場者と交流し、原点回帰。恩師の席主・八木下征男さん(75)に感謝を告げ「自分自身は前に進んでいかなくちゃいけないと思っています」と未来を見据えた。クラブは24日、最終営業日を迎える。 【写真】広瀬章人八段に敗れ悔しさをかみしめる羽生善治前竜王 四方から駒音が鳴る場所に現れた羽生は、別れを惜しむ来場者たちの前であいさつをした。「大変残念ですけど、長年にわたって道場を続けてこられた八木下さんに心から『お疲れ様でした』とお伝えしたいです」。思い出の詰まったクラブは拍手に包まれた。 永世7冠が姿を見せたのは午後0時36分。山口県下関市で行われた第31期竜王戦7番勝負第7局で投了を告げ、無冠にな