今や日本のマンガはさまざまな国で読まれており、フランスではマンガ新刊発行タイトル数が年間約1600タイトル(2012年、JETRO調べ)とすでに娯楽として根付いています。フランスを始めとする欧州にも彩色されたBD(バンドデシネ)と呼ばれるコミックスがありますが、最近話題になった萌えイラスト調のアメリカ版「ふしぎの国のアリス」のように、海外にも日本の様式でマンガを描くマンガ家が生まれてきています。そこで今回はちょっと意外な国のマンガを紹介しましょう。 このマンガはイギリスで発行されたマンガ雑誌「エイサル」に掲載されたもので、吹き出しのセリフを日本語に翻訳していただきました。アップになった女の子やデフォルメされたキャラ、コマの割り方など日本のマンガの様式をそのまま踏襲しています。さらにセリフが横書きでありながら吹き出しが日本語の縦書用のままとなっており、縦長の吹き出しもマンガの様式として認識さ