法・制度・政治・学問が、人種を創り人々を序列化していく淵源はどこにあるのか? 19世紀の西洋の衝撃と邂逅から同時代的に東アジアとヨーロッパで起きた人種化の波。明治期の人種認識、20世紀初頭のコスモポリタニズムと霊的普遍主義、最新のゲノム研究……近代以降の人種主義と反人種主義のせめぎあいを、日仏の論者たちが説き明かす。 執筆者紹介(掲載順) *は編者 *竹沢泰子(たけざわ やすこ) 京都大学人文科学研究所教授.ワシントン大学大学院博士課程修了,博士(文化人類学). 専門は,人類学,アメリカ研究.主な著作に,『アメリカの人種主義──カテゴリー/アイデンティティの形成と変容』(名古屋大学出版会,2022 年刊行予定),『新装版 日系アメリカ人のエスニシティ──強制収容と補償運動による変遷』(東京大学出版会,2017年),『人種神話を解体する』(シリーズ責任者・共編,全3冊,東京大学出版会,201