中国は日本やオーストラリアなど11カ国が加盟している環太平洋連携協定(TPP)への参加を巡る協議を水面下で進めている。TPPは当初、中国を除外し、米国の経済力とアジア太平洋地域との貿易関係を強化することを目指していた。 豪州とマレーシア、ニュージーランドの当局者はTPPの詳細に関して中国側と技術的協議を行った。3カ国以外にも話し合った国がある可能性もある。一連の協議についてコメントする権限がないとして匿名を条件に加盟国4カ国の当局者が明らかにした。 対中イメージ悪化や対米対立が課題 中国は今年2月、一部のTPP加盟国と非公式協議を行ったと発表したが、詳細は公表していなかった。中国が申請準備でどの程度まで進展しているのかは不明だが、当局者は中国が参加に重大な関心を寄せていると見ている。習近平国家主席が昨年11月にTPP参加を前向きに検討すると発言した点を複数の当局者は挙げる。 TPPは中国の