阪神大震災で大きな被害を受けた神戸市長田区の野田北部地区の住民たちが17日、手作りの震災資料室を開設する。震災当時からボランティア活動の拠点となった「カトリックたかとり教会」の建物の一部を利用。住民たちから寄せられた写真やビデオ映像など約100点を展示し、まる14年を迎えた日から復興の軌跡を新たに伝え始める。 野田北部地区は、JR鷹取駅南東に広がる商店や平屋が軒を連ねる下町だった。震災では41人が犠牲となり、家屋の約7割が全壊や焼失。住民は郊外の仮設住宅に移りながらも、年に数回は同地区に戻り、お互いを励まし合ってきた。 しかし、復興が進み、人口が回復するにつれ、かつてのような連帯感が逆に薄れてきた。「震災で生まれた住民の絆(きずな)を失いたくない」。有志約30人で2002年1月、まちづくりグループ「野田北ふるさとネット」を設立。復興の様子や、まちづくり活動など、地区を視察に訪れる専門家や自