教育関係の人たちから酷評と絶賛という二つの不思議な評価を得ている本書が話題になっていたので、手に取ってみたわけですよ。 我が国の教育改革に対する教育学者たちの反駁、反論、反証の書であるので、教育専門家しか読んでて分からないかと言われればさにあらず。東洋館出版の編集者も苦労をしたのか、わざわざ強調すべき個所はしっかり太字にされていたり、目が滑りそうな表現はしっかり字句を開いたりと工夫の跡が散見されます。素晴らしい。 『流行に踊る日本の教育』(Amazonリンク;東洋館出版社) なぜか楽天ブックスでは取り扱いがないのでAmazonリンクでどうぞですが。 一章一章読み進めるごとに、教育学に精通しておられる各著者の主張に、おおいに膝を打ち、首肯し、そうだよなあと共感する部分が多々ある一方、言及されている内容がほとんど個別のケースの積み重ねによるものであって、これといった論拠、根拠がないものも多々並