Jリーグにとって、欧州に合わせたシーズン移行は古くて新しい検討課題だった。現行の「2月開幕、12月閉幕」から、「8月開幕、翌年5月閉幕」への変更について議論が始まったのは、2000年ごろのことだ。 01年には5年後の06年を目標に移行方針を決めた。13年6月には、時期を定めずに将来的な移行の方針を固めたが、その後の議論は深まらなかった。 降雪地にあるスタジアムや練習場の施設整備のための経費確保や観客動員減少への懸念など、具体策が見えてこない状況に変わりはなかったからだ。日本協会の田嶋会長からの問い掛けに、Jクラブの多くは「またその話を蒸し返すのか」と感情的な反応だった。 シーズン移行とはいえ、プレーできる期間は大きく変わらず、開閉幕時期がずれるに過ぎない。協会が主張する「欧州にシーズンを合わせれば、選手や指導者の移籍がしやすく、代表強化につながる」という利点についても、村井チェアマンは「欧