「バス停にも偽物? そうなんです。その通り」――。四川省の成都晩報は、こんな書き出しの記事を掲載した。市内に偽物のバス停が乱立しているという。「バスを待っていたが、いつまでたっても来ない」などで、混乱する市民も少なくない。偽のバス停はバス会社とは関係なく、「広告掲載」のために業者が設置しているという。 「ひどいめに遭った」と怒るのは、市内の西門近くに住むセンさんだ。センさんは少々年配の男性。ある日の夕方、家から少し離れた場所にバスで出かけて、酒を飲んだ。いい心持ちで店を出て、道路の向こうを見るとバス停がある。楽に帰れると喜んでバス停のところで待ったが、どのバスも通りすぎてしまう。 30分以上もたって、改めてバス停留所の標識をじっくりと見た。「バス停」と大書きされているが、後は広告だけだった。バスについては、停車する路線名も何も書かれていない。セツさんは、猛烈に腹が立ったという。廃止にな