世界のEV市場における勝負は、ほぼ決まりつつあるといっても過言ではないかもしれない。BYDなど中国勢の価格競争力、新モデルの投入のスピードには目を見張るものがある。それを支える要因として、習政権の産業補助金政策などの影響は重要だ。 そうした中国メーカーの台頭に対して、今後、各国から反発が出ることが予想される。欧州委員会は、米国のように中国製EVに制裁関税をかけることを検討するという。EVをめぐる貿易摩擦は激化するだろう。 一方、わが国は、中国製EVにまで販売補助金を出している。中国EVメーカーの急速なシェア拡大にどう対応するか、国内のEV産業をどう育成するか、わが国として真剣に検討することが必要だ。 ついに日本を追い抜き世界1位に 2023年の年初以来、世界の自動車市場の環境は急激に変化している。昨年まで、世界最大の自動車輸出国はわが国だった。しかし、2023年1~3月期、4~6月期と2四