【カイロ=久保健一】エジプトの行政裁判所は23日、同国最大のイスラム主義組織「ムスリム同胞団」とその系列政党「自由公正党」の「あらゆる活動を禁止」し、解散を命じる判決を言い渡した。 同胞団は、エジプト軍により7月に解任されたモルシ前大統領の出身母体。判決にモルシ氏支持者は強く反発しており、カイロ中心部の裁判所前では、判決の直後から多数の支持者が集結して、警官隊に投石するなど衝突が起きた。 判決は、今年4月、同胞団の非合法化を求めて左派政党の関係者が起こした訴えに対する司法判断だ。判決は、同胞団が保有する建物や預金などの資産を没収するよう命じた。政府系紙アル・アハラムによると判決は、非合法化の理由として「モルシ政権時代、同胞団が国民の人権を抑圧した」と指摘した。