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国の借金は返済不要? 報道などでよく見聞きする「国の借金」とは、そもそもどういう借金のことなのだろうか。結論から言うと、政府が通貨を借り入れるために発行した「国債残高」のことだ。 また、借りているのは日本国ではなく日本政府であって、「正確には“政府の借金”というべき」と安藤氏は解説する。 「国債保有者、つまりは政府にお金を貸している人たちの内訳を見ると、2023年9月末では日本銀行(53.9%)が最多。次いで生損保等(18.6%)、銀行等(10.8%)といった金融機関です。 まず日本銀行は日本政府の子会社のような関係性なので返済する必要はありません。また、日本銀行は円を発行することができ、最終的には『生損保等』などが保有する国債を日本銀行が円を発行して買い取り、結局は返済不要の借金にすることもできるため何も問題ありません。基本的には、すでに発行している国債の返済期限が来たら、政府が新たに国
間違いではございません 財務省の現役事務次官である矢野康治さんが、今月発売の『文藝春秋』にばら撒き政治にモノ申す的な記事を寄稿したところ爆発炎上して黒煙が上がっているというので見物に行ってきました(矢野康治「財務次官、モノ申す『このままでは国家財政は破綻する』文藝春秋11月号)。 官僚組織において「事務次官」とは、行政事務方トップのことですので、今回のように与党の経済政策批判のように捉えられかねず、よりによってこの選挙前に「お前らの繰り出す公約はバラマキだ」という風に読めてしまう論文が出れば、自民党の選挙公約をまとめる高市早苗さんがブチ切れるのも仕方がない面があります ただ、私も記事を拝読した限りでは、矢野康治さんは、立場的にも財政学的にも実務的にも、何一つ間違ったことは書いてないんですよね。後述の通り、議論として足りないところもあるんですが。 ところが、ブチ切れた高市早苗さんが「⾃国通貨
家計と財政を比べるそもそもの間違い 「ユーチューバー」がもてはやされる昨今だが、財務省もYouTubeに公式チャンネルを持っていることをご存じだろうか。 多くの動画は再生数3ケタ台と少ないが、このチャンネルに「日本の財政を家計に例えると、借金はいくら?」というタイトルの動画が上がっている。内容を見ると、月収30万円の家計でいえば、日本は毎月17万円の借金をし、5379万円のローンを抱えた状態だと表現されている。 さらに動画は「子供に莫大な借金を残し、いつか国家が破産する」とかなり強めの煽りで締められている。官庁の公式チャンネルとして、このような表現は問題ないのか。 じつは、財政を家計に例えることは正しくない。 経済学では、経済活動の単位を「家計」「企業」「政府」と分けるが、家計は貯蓄主体、企業は借り入れ主体が基本形で、家計の借り入れは企業ほど多くない。そして政府は家計より企業に似ている。も
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