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5月4日、厚生労働省が新型コロナウィルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました。感染対策のために、「手洗いや消毒」「咳エチケットの徹底」といった対策を日常生活に取り入れることだけでなく、会話や食事、働き方など様々な領域における行動について指針を示しています。 この「新しい生活様式」という言葉から、戦時下に提唱された「新生活体制」を想起するという大塚英志さんに、エッセイを寄せていただきました。 テレビの向こう側で滔々と説かれるコロナ下の「新しい生活様式」なる語の響きにどうにも不快な既視感がある。それは政治が人々の生活や日常という私権に介入することの不快さだけではない。近衛新体制で提唱された「新生活体制」を想起させるからだ。 かつて日本が戦時下、近衛文麿が大政翼賛会を組織し、第二次近衛内閣で「新体制運動」を開始。その「新体制」は、経済、産業のみならず、教育、文化、そして何より「日常」に及ん
動画には「描写がステレオタイプ的だ」「複雑な背景をあまりに簡略化している」との批判が相次いだ(NHKは9日に動画を削除し、謝罪)。中には、米国の人種差別の実態を理解するには、「制度的人種差別」を学ぶことが欠かせないとする声もあった。 BLM運動や米国の人種差別についてより詳しく知るため、米国史の専門家で、米国研究者がNHKに提出した同動画への要望書の呼びかけ人の1人でもある一橋大学教授の貴堂嘉之先生にお話を伺った。 ◆ ◆ ◆ 社会構造に組みこまれている「制度的人種差別」って? ——白人警官によるジョージ・フロイドさんの殺害、そしてその後のBLM運動を受けて米国では「制度的人種差別」についての議論が活発に行われています。「制度的人種差別」とは何か、教えてください。 貴堂嘉之先生(以下、貴堂)英語ではinstitutional racism(インスティトゥーショナル・レイシズム)というのです
新型コロナウイルスの感染者や医療従事者、外国人などへの差別が増えているとして「部落解放・人権研究所」(大阪市)が23日「コロナ差別を考える」と題したシンポジウムをオンラインで開いた。全国の差別事例が報告され、政府による感染・経済対策だけでなく差別を禁止する法律が必要だとの声が上がった。 約160人が参加。「反差別・人権研究所みえ」(津市)の松村元樹事務局長が差別事例を報告した。感染者の家に石が投げ込まれたり「コロナ女」とネットに書き込まれたりしたほか、中国人が感染源として中傷されるなど、多くの深刻な実態が紹介された。 「ハンセン病市民学会」(大阪市)の内田博文共同代表(九州大名誉教授)は、かつて官民がハンセン病患者を捜し出し隔離した「無らい県運動」が、現在の差別をあおる「自粛警察」の動きに似ていると指摘。「コロナ禍で、さまざまな人権侵害が起きている。差別禁止法がなく、自粛下で、さらに人権侵
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5月13日開催の記者会見における発言の一部訂正について https://www.tokyo.med.or.jp/18877 5月13日に開催いたしました記者会見におきまして、配布資料「都民の皆様と考える、これからのライフスタイル」を説明する際に「ライブハウス、パチンコ、ジムなど今回クラスターが本当に発生した場所をどう運営するか知恵がわれわれにはないが、運営の方々に新しいスタイルを考えてもらいたい」という発言がございました。 現在のところ、パチンコ店においてクラスターが発生したという情報はなく、三密の発生しやすい場所という部分で、他の施設と混同しての発言となってしまいました。 関係各所の皆様におかれましては、事実誤認の発言によりご迷惑をお掛けいたしました。今後は、正しい情報を発信していくよう努めてまいります。訂正させていただくとともに深くお詫び申し上げます。 4月24日に大阪府が行った新型イ
安倍晋三首相は7日の会見で、緊急事態宣言を1カ月で終了するには、人と人との接触を8割ないし7割削減する必要があると強調した。写真は4月7日、東京で撮影(2020年 ロイター/Issei Kato) [東京 8日 ロイター] - 安倍晋三首相は7日の会見で、緊急事態宣言を1カ月で終了するには、人と人との接触を8割ないし7割削減する必要があると強調した。だが、テレワークの実施率が5.6%に過ぎないという衝撃的な結果が、厚生労働省がLINE<3938.T>に委託して実施した全国調査で明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大リスクの一つとして若者の無理解が強調されてきたが、企業経営者の対応にも大きな問題がありそうだ。 政府は緊急事態宣言の効果を高めるため、大企業だけでなく中小・零細企業も含め、早急にテレワークの実施促進を強く要請するとともに、設備不備などのネックを探し出し、補助金を投入すること
※この話は東京都でのものになります。各都道府県で対応は変わると思います※ 「全身が、自分で制御できないくらいブルブルと震えるようなことはありませんか?」 「え、それってコロナの特徴なんですか?」 「そういうこともあります」 「それはないですけど・・・・・・あ、でもそういえば、3、4週間前に電車に乗ったときにそんな人いました。満員電車だったんですけど、すごい体調が悪そうで・・・・・・まるで痙攣のように震えてて、これはまずいと気付いてから僕は違う車両に移ったんですけど。もしかしたらそこで感染したんですかね・・・・・・?」 「・・・・・・」 「でも、僕がその車両から出たとき、さらに大勢の方がその車両になだれ込むように乗っていきましたけど・・・・・・その方々は大丈夫なんですかね?」 ーーーそんなわけで、僕が肺に痛みを感じ始めてから2週間ほどの日が流れました。 この症状には波があり、良くなってきたと
全国的な流行も想定して対策が進められる中、最前線で治療に当たる専門医は今、何を見据え、何を目指しているのでしょうか? BuzzFeed Japan Medicalは、都立駒込病院感染症科部長として新型コロナウイルス感染症の患者の治療の指揮をとり、政府の専門家会議構成員も務める今村顕史さんにお話を伺いました。 ※インタビューは3月11日午後に行われ、その時点の情報に基づいている。 一病棟をまるごと新型コロナ対応にーーこれまで患者さんはどれぐらい受け入れてきたのですか? すでに多くの陽性患者の入院対応を行っており、今も患者数は増えています。政府チャーター機の患者の受け入れから始まって、クルーズ船の患者もかなりここに送られてきました。 元々、新興感染症の診療経験が多いので、外国籍の方も多く受け入れて、一時外国の病院のようになっていましたね。その頃はかなり病床が埋まっていました。 駒込病院は「1類
先日、仕事で大阪の被差別部落を訪ねる機会があった。何の仕事かと思うだろう。NHKの番組「バリバラ~障害者情報バラエティ~」の収録で、アフリカ系アメリカ人である私が被差別部落の地域を訪れ、地域の暮らす人の話を聞く、という内容のものだった。これにより、現在日本の被差別問題を考える、というのが番組の趣旨だ。 この模様は、2月6日と13日、「BLACK IN BURAKU~アフリカンアメリカン、被差別部落をゆく~」と題して放映された。 初回が放送された翌日、日本の友人が何人か私のところに来て、番組を見たと伝えてくれた。「どう思った?」と私が聞くと、ほぼ全員が似たような回答をした。異口同音に「とても難しかった」と。何がそんなに難しかったかと私が尋ねると、1人が「複雑なテーマだった」と答えた。2人、3人と同じ理由を口にしたとき、私は聞くのをやめた。 知らなかったから、気にしなかった 数日後、日本人の友
[ロンドン発]風邪を引いたら自宅で療養するのが当たり前、かかりつけ医(GP)に行っても抗生物質なんて絶対に処方してくれない公衆衛生の故国イギリスから日本の新型コロナウイルスを巡るドタバタぶりを見ていると驚かされます。 英首相官邸筋に「新型コロナウイルス対策を教えて」「ロンドンに東京五輪を代替開催する準備はあるの」「イタリア便はどうするの」と尋ねても「科学や医学に従って計画を実行に移すだけで政治や官僚がうんぬんする余地はない」という答えが返ってきます。 一方、日本では新型コロナウイルスを検出できる唯一の検査法であるPCR検査を巡って不毛な論争が起きています。そこで免疫学の第一人者である大阪大学免疫学フロンティア研究センターの宮坂昌之招へい教授にテレビ電話でお話を伺いました。 宮坂昌之氏(本人提供)――日本国内の感染状況を把握するためPCR検査をもっと拡大しろと声高に主張する人がいます 「イン
【注目の岩田健太郎教授が分析】新型コロナウイルス対策でも繰り返すのか? 検証と改善なき感染症対策~問題の本質はどこに?~ ――新型コロナウイルスが猛威をふるうなか、発生源の中国だけではなく、日本でも感染者が日々増え続け、その影響はもはや世界規模にも及んでいる。 過去には、SARSやMERSといった感染症が世界を震え上がらせたが、日本での感染例はあまりなかったとされる。その裏に日本の「水際対策」が万全だったからなのだろうか? 感染症診療の第一人者であり、神戸大学大学院医学研究科感染治療学分野教授・岩田健太郎氏の著書『インフルエンザ なぜ毎年流行するのか』(KKベストセラーズ)から、感染症対策への本質的な問題を解き明かす。 この記事の写真はこちら ◆検証なき感染症対策で「同調圧力」に“感染”し続ける日本 日本にSARSやMERSが持ち込まれなかったのは「水際対策」のおかげではありません。201
COVID-19、いわゆる「コロナウィルス」に関して、色々と喧しい。特に目立ったのは岩田医師がダイヤモンドプリンセス号内部の検疫・隔離体制が「ぐちゃぐちゃだ」、なっていないとYouTubeを通じて暴露し、たくさんのメディアへ拡散したのち、厚労省サイドで対策に取り組んでいた高山医師がこれにコメントし、その後岩田医師がYouTubeにアップロードしてあった動画を削除し、陳謝したことだ。動画を削除した理由について岩田医師本人は「これ以上この議論を続ける理由がなくなった」と言っている。(2月20日の日本外国特派員協会におけるオンライン記者会見(英語)で、岩田先生は(1)船内における分離体制が一定の改善をされたこと、(2)この会見の前日、【訂正:国立感染症研究所の公表したデータ(もとは「厚生労働省」と書いていました)】によれば、二次感染は概ねクルーに限られていて、日本人旅行者の二次感染は少ないという
・推しは今までで1番セリフもあって重要な役でした ・推しが出ている映画なので精一杯好意的に見ました ・それでもこの映画には問題が多いと思うので、理由を書きます はー 推しの出演作を批判するのってオタクとしてすごくすごくやりたくないことだし、この文章を一時的にでも世に出すことが推しにとってマイナスになりませんようにと心から祈ってるけど、オタクのなかでも年長の方の人間の責任として、この映画はおかしかったということを書いておかねばと思ったので、書きます。 う〜ご存知のとおりあんまこういう真面目なというか…お気持ちブログに慣れていないので、読むのがしんどいかたは全然読まなくて大丈夫です、楽しい話は全然してません!あと単純に文章が下手で読みづらいとおもう〜〜頭良くなりてあ〜 映画公開までと自分が見た経緯 えーとまずこの映画なんですが、じつは1年前に完成していて、先行上映会まで行われていたということを
自治体のヘイトスピーチ規制が広がっている。社会の分断を食い止めるという評価がある一方、どこまでをヘイトとするかの線引き論争はなお続いている。どう考えればいいのか。 ■思想ではなく不安が根に 福田紀彦さん(川崎市長) 川崎市は昨年末、公共の場で特定の民族を侮辱するなどのヘイトスピーチに対する刑…
1月15日、ツイッターの「日本のトレンド」に「あぶらとり紙」が載りました。突如現れた「あぶらとり紙」というキーワード。これは一体、何を意味しているのでしょう。 「あぶらとり紙」についてツイートしているのは主に女性。拡散されているのは次のような内容です。 「女性専用車両にあぶらとり紙が散乱している」デマを広げたいおじちゃんたち、今どき使い捨てで持ち歩かなくてもあぶらとりもメイク直しもできる一石二鳥のコンパクトとか売ってるのに知らなくて可哀想 出典:https://twitter.com/Sac_SN/status/1217266509136842752 タピオカに並ぶバカ女ーとか女性専用車両はあぶらとり紙が散乱する地獄だーとか女性は愚かだって記事は一体誰に需要があるんだい書くことないなら猫かわいいにすればいいのに 出典:https://twitter.com/yamanobejin/stat
「若い人は、部落問題なんて知らないのでは?」というセリフをしばしば聞きます。「だから、そっとしておけば、そのうちなくなるよ」とセットになっていたりします。アンケートの自由回答でも定番の記述と言えるでしょう。 でも、若い人ほど部落問題を知らないと言えるのでしょうか? 私は必ずしもそうとは言えないと考えます。ある意味、若い人のほうが部落問題を知っているとさえ言えます。なぜなら、若い人たちはちゃんと学校の教科書で部落問題に出会っているからです。 たしかに「部落問題」という単語はあまり出てきませんし歴史的なことがメインですが、江戸時代の身分制度の話は歴史の授業で習ってるし、「水平社も知ってるよ!」というのが、いまの10代、20代の感覚です。歴史の授業をきっかけにして、現代の部落問題の話題につなげている先生方もおられるようです。 他にも、道徳の時間や総合学習で学んだという人もいます。意外な科目では「
2019年も終わりが近づいてきていますが、1月早々の西武・そごうの広告から、記憶にあたらしい赤十字の献血ポスターに至るまで、今年も女性表象をめぐっていくつもの「炎上」がありました。こうした「炎上」はなぜ繰り返されるのでしょうか。言い換えれば、表象の作り手と批判者の間には表象に対するどんな理解の齟齬があるのでしょうか。 ここでは特に理解の齟齬が生じやすい性的な女性表象の問題点について、私が以前に書いた小論「表象はなぜフェミニズムの問題になるのか」(『世界』2019年5月号)をふまえて、少し突っ込んで考えてみたいと思います。あわせてお読みいただけると嬉しいですが、この記事単体でも読めるようになっています。 【本文中のイラストは、ふくろ氏の作成】 ふくろ:兵庫県生まれ宮崎県育ち。東京外国語大学外国語学部卒業。編集職を経て現在は英日ゲーム翻訳者、字幕翻訳者。AAAタイトルを含め多数の作品の日本語ロ
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