自民党が圧勝した7月の参院選の裏側では、投票用紙に書かれた候補者名を読み取って、候補者別に自動的に仕分けるマシン(投票用紙分類機)を手がけるメーカー各社の開発競争も過熱した。さらに、次の統一地方選や衆院選に向けての開発も始まっている。平成9年の公職選挙法改正で、午後6時までだった投票時間が同8時に延長されたが、スムーズな開票作業を支えているのは、市町村職員の熟練の手さばきだけでなく、分類機に負うところが大きいとか。果たして、その実力は?手作業の16.5倍のスピード 「いつか、全ての自治体の開票所が、投票用紙分類機を導入するようになる」 兵庫県姫路市に本社を置く貨幣処理機大手、グローリーの男性社員はこう打ち明ける。 同社は今年4月、投票用紙の裏表を自動的にそろえる業界初の機能を搭載し、1分間に660枚分類できる業界最速のマシンを導入した。人間1人が手作業で1分間に処理できるのは約40枚のため