連日繰り返される新型コロナや五輪関連のニュース。先の見通せない状況が続くなか、何が起きているかを理解するには関係者の「生の声」が欠かせないが、それらを伝える記事やニュースの中に、「政府高官」「自民党幹部」「政府関係者」といった匿名のコメントが多いことに気づく。 たとえば産経ニュース(7月9日付)では、東京五輪の財政負担について、「政府高官」が〈無観客と決めたのは都なのに、なんで支払いだけは国なんだ〉と不満をぶちまけ、AERA dot.(7月11日付)では、酒の取引停止要請をめぐる西村康稔・経済再生担当相の発言について、「自民党幹部」が〈菅首相はとりあえず、西村氏に責任を押し付けて乗り切るつもりなのでしょう〉と解説する。 私たちの暮らしに影響する重要なニュースに登場して、自説を展開する謎の「政府高官」や「自民党幹部」とは誰のことなのか。元テレビ朝日政治部記者で政治ジャーナリストの細川隆三氏が