アツギの2021年3月期における連結決算は、売上高約162億円(前年同期比17.3%減)、最終赤字約38億円と厳しいものだった。 しかも、不振はコロナ前からの構造的なもので、20年3月期は売上高約196億円(同10.3%減)、最終赤字約59億円。19年3月期も売上高約219億円(同8.7%減)、最終赤字約31億円に終わっていた。つまり、コロナ禍のみが原因で売り上げが減ったわけではないから、深刻なのである。 同社が公式Webサイトで公開している最も古い決算は2003年のものだが、その頃の年商は約300億円あった。約20年で半減していて、年を追うごとに衰退しているのが実態だ。 22年3月期では、第3四半期までで売上高約156億円(前年同期比49.7%増)と回復してきたが、四半期純損失が約9億円の赤字となっていた。このままでは4年連続で期末最終赤字を計上するのが濃厚で、抜本的な改革が必要な情勢だ