理容店の定休日は、昭和の初期まで、毎月7・17・27日とする所が多かったのですが、その理由には業祖・藤原釆女亮の命日(7月17日)に由来する説と、徳川家康の命日(4月17日)に由来する説とがありました。(これらの説については「髪結職篇」1をご覧下さい) 第2次世界大戦前後からは、現在と同様、月曜日を定休日とする所が多くなりましたが、その理由とは何だったのでしょうか。 ひとつには、普段働いている人たちの休日が土日に多く、当然、理容店を訪れるのも土日に集中します。そこで、お客さまの利便を図るため土日に営業し、月曜日を定休日としたということがあります。これは、月曜日を定休日としている公共の施設、例えば図書館や博物館・美術館などと同様の理由によるものです。 そして、もうひとつには第2次世界大戦前後の日本の社会的背景に由来する重大な理由がありました。その理由とは…… 第2次世界大戦前後の日本は、渇水