コロナ災害で炙り出された社会問題を記録し続けてきた。今、第三波がやってきてこれから社会がどう変わっていくのか、正直絶望的な予感しかしないけれど、僕がもっとも怖いのは忘却することの方で何があったのか忘れてしまったら、未来の人が手にとれる記録がなかったら、次の世界が全く違ってくる。時代の片隅でドキュメンタリーという小さな営みをなんとかやっているだけの人間ですが、未来の人の視線に畏怖しつつ、制作に関して考えたことを少しづつ書き残しておこうと思います。 コロナの感染拡大が本格化した4月。 大手メディアが感染を恐れて取材を禁止する中、ドキュメンタリー制作者の仲間(内山直樹・久保田徹)と「街に出よう」と決め、短編をSNSにアップするメディア【ドキュミーム】を作った。 ドキュメンタリーの緊急アクションとして、映像を作品として鑑賞するためだけに作るのではなく、映像の後、困窮している当事者が支援者とつながる