2015年に「重力波」の観測に成功して以降、現在の天文学は重力波を宇宙の観測手段とする段階に入っています。岐阜県飛騨市に設置された大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」は、重力波の詳細な観測を行うため、他国の重力波望遠鏡と連携していました。 しかし、2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」でKAGRAの装置の一部が損傷を受けたことが判明し、詳細な被災状況が2月5日に報告されました。現時点では具体的な時期は未定なものの、KAGRAは2025年1月の共同観測期間終了前までに観測運転を再開することを目標としています。 【▲図1: 神岡鉱山坑道内に設置されたKAGRAの一部(Credit: 東京大学宇宙線研究所 & 国立天文台)】■「重力波」は本格的な天文観測の手段となりつつある1915年にアルベルト・アインシュタインが提唱した一般相対性理論では、重力に関する様々な現象が予言されていました
soraeでは今年も宇宙開発や天文に関する注目のニュースをお伝えしてきました。そこで、2023年にお伝えしたニュースのなかから注目された話題をピックアップしてみたいと思います。今回は2023年7月で科学観測開始1周年を迎えた「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope:JWST)」で観測された天体の数々から一部をピックアップしてみたいと思います! ※本記事は2023年12月21日時点での情報をもとにしています ▼死にゆく恒星が残した惑星状星雲と超新星残骸【▲ ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラ(NIRCam)で観測された惑星状星雲「環状星雲(M57)」(Credit: ESA/Webb, NASA, CSA, M. Barlow, N. Cox, R. Wesson)】こちらは「こと座(琴座)」の方向約2500光年先の惑星状星雲「環状星
宇宙がどのように進化してきたのか探ろうと、100億光年先までの銀河を観測する宇宙望遠鏡「ユークリッド」が日本時間の2日未明、アメリカ南部のフロリダ州から打ち上げられました。 「ユークリッド」はESA=ヨーロッパ宇宙機関が中心になって開発した宇宙望遠鏡で、日本時間の2日午前0時すぎ、アメリカ南部フロリダ州にある施設から「ファルコン9」ロケットで打ち上げられました。 ユークリッドは宇宙空間を飛行しながら観測を行う望遠鏡で、口径が1.2メートルあり、可視光と近赤外線を観測できる2種類の装置を備えています。 これらの装置で100億光年先までの銀河を観測して巨大な地図を作り、宇宙の大規模な構造の進化の過程や、宇宙の膨張が時間の経過とともにどう変化してきたのか、明らかにすることを目指します。 そして、宇宙のあらゆる場所に存在すると考えられているものの、直接見ることも感じることもできない未知の物質「暗黒
Star Adventurer GTiは、マウントの質量がわずか約2.9kgでありながら自動導入機能を備えた小型軽量赤道儀です。鏡筒を搭載しての眼視観測はもちろん、長時間露光の星野写真撮影にも適しています。 Star Adventurer GTiは、マウントの質量がわずか約2.9kg※でありながら、自動導入機能を備えた小型軽量赤道儀です。鏡筒を搭載しての眼視観測はもちろん、長時間露光の星野写真撮影にも適しています。 ※マウントのみ。ウェイト、ウェイトシャフト、電池を除く。 Wi-Fiモジュールを内蔵しており、専用のSynScanProアプリ(Android / iOS / PC)をインストールしたスマートフォンやタブレット端末から操作できます。お好みの天体はもちろん、見つけにくい星雲、星団、銀河なども簡単に観測できます。 搭載可能重量は約5kg。広角レンズから中望遠レンズを装着した一眼カメ
すべての人に高品質で手頃な価格の望遠鏡を届けたい... それが「Sky-Watcher」の願いです。 「Sky-Watcher」ブランドの創始者であるDavid Shen氏は、26歳のときに光学設計と天体観測に興味を持ちはじめ 台湾の研究所で研磨職人として働き始めました。 頭上に輝く明るい星たちが仕事終わりの彼を望遠鏡での天体観測にかきたてたのは、 ある夏の夜のことでした。 Davidは車のボンネットの上に望遠鏡を置いた後、土星の壮大なリングの眺めに深く感動しました。 「すべての人に高品質で手頃な価格の望遠鏡を届けたい」 彼の夢が生まれたその夜のことは、今も彼の記憶に深く刻まれています。 「かつて望遠鏡は、限られた人たちだけのものでした。 しかし、私はより多くの人たちが望遠鏡で星をみることができるようになる手助けができればと思っています。」 彼は自分の夢をこのように語っています。 この夢は
開発に至った経緯: 賞月観星APO8x56IFは世界トップクラスの仲間入りを果たすことができたというなら、その世界トップクラスの優等生として、APOプラスシリーズの開発に挑戦し、見かけ視界72度の賞月観星APO+12x56IFを見事に開発に成功致した。 さて、賞月観星APO+12x56IF登場! 今回は、賞月観星APO8x56IFと比べながら、光学性能をご紹介♪ まずは、接眼レンズの構成: APO8x56:3群4枚(ノウマル素材のレンズ) APO+12x56:4群5枚(5枚ともランタン系の高屈折レアアースガラスを贅沢に使用) 遊び心に動かされ、プラスの印(十字)を夜光塗料で塗り重ねてできた。(きちんと整っていないところをお許しください。) 光学性能の比較: ①第一印象 APO+12x56を手にして眺めると、おお!広い!!明るくて自然な視野が眼前に広がリ、思わず微笑みが始まった。すぐでも星空
双眼望遠鏡は天体望遠鏡を2本使って両目で見る眼視専用の観望機材です。双眼鏡の一種と言えますが、一般的に架台を必要とし、アイピース交換可能な双眼鏡が双眼望遠鏡と呼ばれています。 双眼望遠鏡に使われる鏡筒には次のような光学系があります。 【屈折式】最も双眼望遠鏡に向く光学系です。後述のEZMと組み合わせると市販の鏡筒がほぼそのまま使えます。中央遮蔽がないので極低倍率でも快適な観望ができます。ビノテクノはこの屈折光学系の双眼望遠鏡専門メーカーです。 【ニュートン反射式】大口径を得やすい魅力がありますが、アライメント要素が多いため調整はデリケートです。市販の鏡筒を使う場合リレーレンズ等でバックフォーカスを確保する必要があります。また、光学系の反射回数が奇数になるので裏像になります。高倍率での惑星観望がメインなら双眼望遠鏡ではなく単鏡筒+双眼装置をお勧めします。 【シュミットカセグレン/マクストフカ
開発に至った経緯: 賞月観星APO8x56IFは世界トップクラスの仲間入りを果たすことができたというなら、その世界トップクラスの優等生として、APOプラスシリーズの開発に挑戦し、見かけ視界72度の賞月観星APO+12x56IFを見事に開発に成功致した。 さて、賞月観星APO+12x56IF登場! 今回は、賞月観星APO8x56IFと比べながら、光学性能をご紹介♪ まずは、接眼レンズの構成: APO8x56:3群4枚(ノウマル素材のレンズ) APO+12x56:4群5枚(5枚ともランタン系の高屈折レアアースガラスを贅沢に使用) 遊び心に動かされ、プラスの印(十字)を夜光塗料で塗り重ねてできた。(きちんと整っていないところをお許しください。) 光学性能の比較: ①第一印象 APO+12x56を手にして眺めると、おお!広い!!明るくて自然な視野が眼前に広がリ、思わず微笑みが始まった。すぐでも星空
全国の天文ショップをお訪ねする「天文ショップ訪問」。 第3回は埼玉県春日部市の「CAT USED TELESCOPES」さんです! CAT USED TELESCOPES http://catut.shop-pro.jp 当社は中古天体望遠鏡の専門店として、1997年創業、以来皆様からの望遠鏡や双眼鏡類、周辺アクセサリー類の買取と、それらの中古販売を専門に業務を行わせていただいております。 中古天体望遠鏡の専門店 「CAT USED TELESCOPES」さんは埼玉県春日部市にある中古天体望遠鏡の専門ショップ。白いカマボコ型の屋根の広い店舗スペースには、様々な時代の様々な天体望遠鏡、赤道儀、各種パーツがところ狭しと陳列されています。 「天体望遠鏡は光学系と機械部分の両方の専門知識と適切なメンテナンスが重要です。」と店長の箕輪さん。CATさんは1997年開業の老舗、この店舗には7年前に移転さ
引田のうどん店に立ち寄ったあと、長尾街道を経由して脇町へと抜ける道中のこと。 東讃の内陸部(長尾街道より南)はあまり通る機会がなかった。 香川県はどこを通っても道路が充実している。 大窪寺への分岐点を過ぎれば塩江からの国道193号を合流するようだ。 四国巡礼の結願の寺、大窪寺へはまだ行ったことがない。 いったん分岐を過ぎたが引き返して左折すると、 「天体望遠鏡博物館」の標識。 中学の頃、天文学者になりたかった。 家には現役の高橋製作所の名機10センチ反射赤道儀がある。 「星夜と夢世界のかけはし 高橋製作所の10センチ反射赤道儀1型」 http://soratoumi.sblo.jp/article/103820382.html 旧長尾町(現さぬき市)の多和地区の小学校校舎に 全国の公設私設の天文台や個人が使っていた望遠鏡を収蔵している全国で唯一の施設のようだ。 自治体の方針で観測施設が閉鎖
皇太子さまの天体望遠鏡は 小学生の時に買われたものだそうだ。 これは当時の天文雑誌の広告。 上が1976年11月号の「天文と気象」 下が1977年11月号の「天文と気象」 エイコーの天体望遠鏡は 1976~1977年にかけて ファインダー脚のマイナーチェンジを行なって、品番も若干変更されたようだ。 皇太子さまの天体望遠鏡は1970年代前半にご購入された エイコーSTH900だと思われる。 →訂正:アスコスカイホーク130型 この望遠鏡は当時としても、決して高級な部類ではない。 しかし、初心者向けとしては経緯台でもあり、必ずしも悪い選択ではないと思われる。 問題は反射望遠鏡のメンテナンス性の悪さである。 反射望遠鏡のミラーには蓋などついていないから部屋の隅に置いておけば 間違いなくミラーには誇りが積もり、40年の年月のうちには使い物にならなくなっていることだろう。 最低でも一回以上は再メッキ
シーイングのせいとされてきた像の乱れのうち、結構な部分を除去できたぽいです。私の人生でこんなに惑星が良く見えた日はありません。必要投資額はわずか数百円ですが、これまでのいかなる高級機材導入よりも感動する結果になりました(いや私、あんまり高級機材買ってませんね, スミマセン)。 この対策は、惑星観察者はもちろん、観望されるだけの方も、ディープスカイの撮影をされる方にも、全ての望遠鏡に効果があるものと思われます。 ガリレオ、ケプラー、ニュートンの時代から既に400年前後が経過していますが、長年にわたって見過ごされてきた事実への超ローテク対策が、私のような底辺アマチュアにも美しい天体像をもたらしてくれることに感謝せねばなりません。 と、同時に、どうやら、世の多くの望遠鏡がロクでもない劣悪な状態で使われていた疑いも浮上してきました。ミューロンだろうがツアイスだろうが、その性能を存分に発揮する機会が
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