タグ

scienceと寺田寅彦に関するwhaleboneのブックマーク (15)

  • 寺田寅彦 ルクレチウスと科学

    緒言 今からもう十余年も前のことである。私はだれかの物理学史を読んでいるうちに、耶蘇紀元(やそきげん)前一世紀のころローマの詩人哲学者ルクレチウス(紀元前九八―五四)が、暗室にさし入る日光の中に舞踊する微塵(みじん)の混乱状態を例示して物質元子(1)[#「(1)」は注釈番号]の無秩序運動を説明したという記事に逢着(ほうちゃく)して驚嘆の念に打たれたことがあった。実に天下に新しき何物もないという諺(ことわざ)を思い出すと同時に、また地上には古い何物もないということを痛切に感じさせられたのであった。 その後に私は友人安倍能成(あべよししげ)君の「西洋哲学史」を読んで、ロイキッポス、デモクリトス、エピクロスを経てルクレチウスに伝わった元子論の梗概(こうがい)や、その説の哲学的の意義、他学派に対する関係等について多少の概念を得る事ができた、と同時にこの元子説に対する科学者としての強い興味を刺激され

  • 吾輩はキリンである.模様はひび割れている

    細胞工学連載コラム「生命科学の明日はどっちだ?」目次 吾輩はキリンである.模様はひび割れている 皆さま,申し訳ありません.ジンクピリチオン祭りで燃え尽きてしまい,2カ月ほどお休みをいただきました.今月号からまたよろしくお願いいたします. 寺田寅彦を知ってますか? 今回もちょっと古い話で始まります.図1 の切手の肖像が誰だかわかるでしょうか? 若い人はたぶんご存知ないかもしれないが,この人物が今回の主役の物理学者,寺田寅彦(1878 ~ 1935)である.一見,何の変哲もない硬物の昔のおっさんだが,これがまたつはたいしたおっさんなのである.大体,この切手の写真にしたって,じつは下の写真のような「きれいどころ」に囲まれて,にやけるのをこらえている一枚なのである.こんな写真が切手になるところからしてただものではないが,科学的な業績は,もっとすごい. 寅彦は,X線結晶解析に関して非常に先駆

  • 2015年春 天文教育フォーラム(2015/3/18開催,日本天文学会との共催)

    2015年春 天文教育フォーラム (日天文学会との共催) テーマ : 「トランス・サイエンス時代の天文学」 「科学に問うことはできるが、科学(だけ)では答えることのできない」領域を、トランス・サイエ ンスと呼びます。例えば牛海綿状脳症 (BSE) や原発事故など、社会と科学・技術が重なる領域にある 諸課題が、トランス・サイエンス的課題です。これらのトランス・サイエンス的課題が登場してきた 背景には、科学の急速な発展と、人々の生活の科学・技術への依存度の高まりがあります。トランス・ サイエンス的な課題は時代を反映した、未解決の先端課題であると言えるでしょう。 このような時代背景は、他の科学分野でも共通するものです。天文学分野においても、現代が急速 な発展の時代にあることは間違いありません。同時に、天文教育普及分野の活動も活発になり、人々 の生活に近い場所へ天文学が普及しつつあります。天文学

    whalebone
    whalebone 2015/04/09
    海部先生ほか
  • 東日本大震災 救助から復興、国の再構築へ(2011年3月末 記) at サイエンスライター 森山和道

    Tweet下記は、2011年3月末に執筆し、 岩波書店「科学」2011年5月号・科学時評欄に掲載されました。 東日大震災から4年。ウェブにアップしておきます。 —- 3月11日午後2時46分、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」が発生した。地震の規模はマグニチュード(M)9.0。大津波をもたらし、甚大な被害を日全体に与え続けている。 直接被害を被った場所の一つ、宮古市田老には高さ10m、長さ2kmを超える「田老万里の長城」とも呼ばれる大防潮堤があった。しかし津波は10mの防潮堤を超え、町を破壊した。田老だけではない。釜石の湾口防波堤など各地で津波を想定して設置されたハードウェアが想定仕様を超える力に圧倒され、沿岸地域に集落があった地区は壊滅した。 世界有数の豊かな漁場だった海が、どす黒い濁流に姿を変えて触れたもの全てを破壊する姿は、日を戦慄させた。 死者行方不明者は3

    東日本大震災 救助から復興、国の再構築へ(2011年3月末 記) at サイエンスライター 森山和道
  • 科学的精神と愛国/天災と国防(寺田寅彦) - 見もの・読みもの日記

    ○寺田寅彦『天災と国防』(講談社学術文庫) 講談社 2011.6 引き続き、明治人の著作を読む。「天災」と「国防」は、どちらも2014年現在の日にとって、大きな課題である。「天災」は、2011年の東日大震災と福島原発事故が解明も解決もしておらず、日に日に混迷を深めているように見えるし、「国防」については、解釈改憲による自衛隊のあり方の変更が(実現してほしくないが)焦眉の急として迫っている。 書は、寺田寅彦(1878-1935)の著作から、災害に関するものを集めて再構成している。冒頭の一編が「天災と国防」と題した昭和9年(1934)11月発表のエッセイ。昭和9年といえば、前年に日軍(関東軍)の熱河省侵攻、国際連盟からの脱退があり、「非常時」が合言葉になった年だ。その同じ年に、函館の大火(1934年3月)や室戸台風(同9月)などの激甚災害が日の国土を襲っていたことは、あまり認識になか

    科学的精神と愛国/天災と国防(寺田寅彦) - 見もの・読みもの日記
  • 科学雑誌の戦前と戦後

  • 嘉兴闯档物联网科技有限公司

  • ロゲルギストはその長続きの秘訣をかく語りき - Open-Ended

    昔、父の蔵書の中に古ぼけたが一冊あって、身近な問題について物理の知識を総動員して学者たちがわいわい議論しているおもしろいがあった。ロゲルギストという変わった集団筆名で書かれていて、それが妙に印象深かった。 今にして思えばあれは、「新 物理の散歩道 第1集」だったのだと思う。つい最近、ちくま学芸文庫から復刊されたものを見たら見覚えのある絵が載っていて、ああこれだったと思い出して非常に懐かしかった。 目次: ロゲルギストの月例会 量の感覚的表現 ミルクの糸 影法師のコブ ミリメートルの世界 道順の教え方 被服機構学序説 魚にまなぶ 自然は対称性を好む? シグナルと雑音 りこうな乗客 骨と皮 入院また楽しからずや 紙風船の謎を解く ねじれた結晶を推理する (新しい文庫版には、序文と江沢先生の解説付き) 当時は気にもとめなかったが、寺田寅彦や中谷宇吉郎、藤原咲平らの流れをくむ有名な物理学者たち

    ロゲルギストはその長続きの秘訣をかく語りき - Open-Ended
  • Amazon.co.jp: 新 物理の散歩道〈第1集〉 (ちくま学芸文庫): ロゲルギスト: 本

    Amazon.co.jp: 新 物理の散歩道〈第1集〉 (ちくま学芸文庫): ロゲルギスト: 本
  • 嘉兴闯档物联网科技有限公司

  • 寺田寅彦 小爆発二件

    昭和十年八月四日の朝、信州(しんしゅう)軽井沢(かるいざわ)千(せん)が滝(たき)グリーンホテルの三階の堂で朝って、それからあの見晴らしのいい露台に出てゆっくり休息するつもりで煙草(たばこ)に点火したとたんに、なんだかけたたましい爆音が聞こえた。「ドカン、ドカドカ、ドカーン」といったような不規則なリズムを刻んだ爆音がわずか二三秒間に完了して、そのあとに「ゴー」とちょうど雷鳴の反響のような余韻が二三秒ぐらい続き次第に減衰しながら南の山すそのほうに消えて行った。大砲の音やガス容器の爆発の音などとは全くちがった種類の音で、しいて似よった音をさがせば、「はっぱ」すなわちダイナマイトで岩山を破砕する音がそれである。「ドカーン」というかな文字で現わされるような爆音の中に、もっと鋭い、どぎつい、「ガー」とか「ギャー」とかいったような、たとえばシャヴェルで敷居の面を引っかくようなそういう感じの音が

    whalebone
    whalebone 2011/06/10
    『ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい』
  • 寺田寅彦 津浪と人間

    昭和八年三月三日の早朝に、東北日の太平洋岸に津浪が襲来して、沿岸の小都市村落を片端から薙(な)ぎ倒し洗い流し、そうして多数の人命と多額の財物を奪い去った。明治二十九年六月十五日の同地方に起ったいわゆる「三陸大津浪」とほぼ同様な自然現象が、約満三十七年後の今日再び繰返されたのである。 同じような現象は、歴史に残っているだけでも、過去において何遍となく繰返されている。歴史に記録されていないものがおそらくそれ以上に多数にあったであろうと思われる。現在の地震学上から判断される限り、同じ事は未来においても何度となく繰返されるであろうということである。 こんなに度々繰返される自然現象ならば、当該地方の住民は、とうの昔に何かしら相当な対策を考えてこれに備え、災害を未然に防ぐことが出来ていてもよさそうに思われる。これは、この際誰しもそう思うことであろうが、それが実際はなかなかそうならないというのがこの人

  • 寺田寅彦 科学上における権威の価値と弊害

    科学上における権威の効能はほとんど論ずる必要はないほど明白なものである。ことに今日のごとく各方面の科学は長足の進歩を遂げてその間口の広い事、奥行の深い事、既往の比でない。なかなか風来人が門外から窺(うかが)い見てその概要を知る事も容易ではない。のみならずおのおの独立の名称を有(も)っている科学の分派、例えば物理とか化学とかいうものの中にまた色々の部門がおのおの非常な発達をしている。たとえ日進月歩の新知識を統括する方則や原理の数はそれほど増さないとしても、これによって概括せらるべき事実の数は次第に増加して来るばかりである。従って勢い物理学の中でもだんだんに専門の数が増加しその範囲が狭くなる。この勢いで進んで行けば物理学を学修するという事はなかなか困難な事になる。人間の能力がこれに比例して増進しない限りは、十人並の人間一生の間に物理学の全般にわたって一通りの知識だけでも得ようとするのはなかなか

  • 寺田寅彦 科学者とあたま

    私に親しいある老科学者がある日私に次のようなことを語って聞かせた。 「科学者になるには『あたま』がよくなくてはいけない」これは普通世人の口にする一つの命題である。これはある意味ではほんとうだと思われる。しかし、一方でまた「科学者はあたまが悪くなくてはいけない」という命題も、ある意味ではやはりほんとうである。そうしてこの後のほうの命題は、それを指摘し解説する人が比較的に少数である。 この一見相反する二つの命題は実は一つのものの互いに対立し共存する二つの半面を表現するものである。この見かけ上のパラドックスは、実は「あたま」という言葉の内容に関する定義の曖昧(あいまい)不鮮明から生まれることはもちろんである。 論理の連鎖のただ一つの輪をも取り失わないように、また混乱の中に部分と全体との関係を見失わないようにするためには、正確でかつ緻密(ちみつ)な頭脳を要する。紛糾した可能性の岐路に立ったときに、

    whalebone
    whalebone 2008/03/15
    『頭の悪い人は、頭のいい人が考えて、はじめからだめにきまっているような試みを、一生懸命につづけている。やっとそれがだめとわかるころには、しかしたいてい何かしらだめでない他のものの糸口を取り上げている』
  • 青空文庫 : 作家別作品リスト : 寺田 寅彦

    地球物理学者。漱石の門下生でもあり、吉村冬彦の筆名で作品を書いた。数多くの随筆があり、いまでも多数の読者に愛読されている。 「寺田寅彦」 公開中の作品 アインシュタイン (新字新仮名、作品ID:43074) アインシュタインの教育観 (新字新仮名、作品ID:43075) 赤 (新字新仮名、作品ID:60972) 秋の歌 (新字新仮名、作品ID:24389) 浅草紙 (新字新仮名、作品ID:42218) 浅間山麓より (新字新仮名、作品ID:42255) あひると猿 (新字新仮名、作品ID:2341) 天河と星の数 (新字新仮名、作品ID:60973) 雨の上高地 (新字旧仮名、作品ID:4625) 雨の上高地 (新字新仮名、作品ID:49596) 嵐 (新字新仮名、作品ID:24390) ある幻想曲の序 (新字新仮名、作品ID:24391) ある探偵事件 (新字新仮名、作品ID:42160

  • 1