ロシアのウクライナ侵攻直後に急騰した穀物が安値に沈んでいる。世界各地の記録的な豊作が供給懸念を和らげ、侵攻前の価格を下回る。価格低下と生産コストの上昇は、農家が作付けをためらう要因になる。最大規模に膨らんだ投機筋のショート(カラ売り)の存在が、価格反転の引き金になる可能性がある。穀物の国際指標である米シカゴ市場の小麦先物(中心限月)は11日、一時1ブッシェル5.2ドルと、2020年8月以来約3
農林水産省は、持続可能な農業の実現に向けて、2050年までに有機農業を農地全体の25%に拡大するという目標を盛り込んだ新たな戦略案をまとめました。この目標は達成できるの? 農林水産省担当の川瀬直子記者教えて! 簡単に言えば「自然の営みを生かした農業」のことです。 日本では法律で ▽化学的に合成された肥料や農薬を使わない ▽遺伝子組み替え技術を使わない ▽環境への負荷をできるかぎり低減する という条件を満たした農業と定義されています。 国際的な基準では、これに加えて、 ▽種や苗を植える前の2年間も化学肥料や農薬を使わない ▽他の畑から化学肥料や農薬が入ってくることを防ぐ といったことも求められています。 国内の有機農業の面積は、日本の基準を満たしたもので、2018年の時点で2万3700ヘクタールと、農地面積のうち、わずか0.5%にとどまっています。 この中で、国際基準を満たしているものは、さ
日米首脳が25日の会談で合意した米国産飼料用トウモロコシの大量輸入について、農業関係者から疑問の声が上がっている。 菅義偉官房長官は27日午前の会見で、安倍晋三首相が表明した大量輸入について「(日本国内で)供給が不足する可能性がある」と説明した。日本では、7月からガの幼虫である「ツマジロクサヨトウ」の発生が確認されていて、九州地方を中心に11県で被害が出ている。そのため、米国から年間輸入量の3カ月分にあたる275万トン程度が輸入される見込みだという。トランプ米大統領は日本の輸入額について「数億ドル(数百億円)」と述べている。 では、ツマジロクサヨトウの被害はどの程度なのか。275万トンを輸入するということで、すでに供給不足になっているのかと思いきや、農水省に確認したところ「現状で営農活動に影響は出ていません」(植物防疫課)と話す。発生が確認された地域では、大量発生を防ぐために防除や早期の刈
農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)がゲノム編集技術を用いて研究、開発中の収量性の向上を目指したイネ(提供:農研機構) ゲノム編集食品の安全性や表示をめぐり、ニュースが増えてきました。国も全国5カ所で説明会を開いています。 しかし、品種改良の科学や表示制度の仕組みがよく理解されないまま、報道されているように思えます。 ゲノム編集食品は安全だとする主張よりもどうしても、危険視する活動家が目立ち、マスメディアも好んで取り上げます。「市民の不安は大きいのに、知らないまま食べさせられる……」という話は、センセーショナルで人を引きつけます。 そんなふうに簡単に整理できたらどんなによいか。でも、そう単純な話にはなり得ません。かなり複雑、難しい。詳しく解説します。 ゲノム編集食品とは ゲノム編集技術は、生物の遺伝情報であるゲノムの特定の部位に、意図的に変異を加えることで、性質を変えようというもので
27日、済州道西帰浦市中文洞のある農家のビニールハウスで農家が1年間育てた日本品種の「あすみ」ミカンを見つめている。 27日午前、済州道西帰浦市中文洞(チェジュド・ソギポシ・チュムンドン)のあるミカン農家。農場主のキムさん(44)が2300平方メートル(約700坪)規模のビニールハウスの中で熟していく実を見つめてため息をついた。キムさんが育てているミカンは「あすみ」という品種だ。日本産だ。キムさんは「苗種業体が日本からあすみ品種を正式に輸入して農家に販売した」とし「これを信じて1年間、農作業をしたが、主要販路が遮断されてただ虚しい」と話した。 キムさんのミカン主要販路が遮断された理由は、日本が自国の種子に対する保護権を設定したためだ。「あすみ」のような日本産の新品種ミカンを栽培していた済州農家が危機に陥った。日本は自国の新品種晩柑類(完全に熟した後に収穫するミカンの品種)の「あすみ」と「み
農業取材をやってきてずっと気になっていることがある。なぜ日本の製造業は国際競争力を持つことができたのに、農業は衰退の危機に瀕しているのかということだ。広い意味で、どちらも「生産」を柱とする産業なのに、両者の間にどうしてこれほど大きな差ができてしまったのか。 一番手っ取り早い答えは、農業にかかわる人たちがサボってきたという結論だ。つまり、農水省も農林族も農協も農家も、農業の競争力強化に正面から取り組んでこなかった。こういう答えのバリエーションとして、農林族や農協だけ抜き出して、「彼らが戦犯だ」と批判するむきもある。 本当にそうなのだろうか、というのが疑問の出発点だ。1つはっきりしているのは、日本は海外からふんだんに食料が輸入されていて、自給率は4割しかなく、しかも食品ロスが年に数百万トンに達する「飽食の国」ということだ。当然、農産物価格には恒常的に下方圧力がかかる。 農業の収益性の低さはこれ
執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2018年5月1日 火曜日 キーワード:バイテク 農薬 欧州連合(EU)では、農薬や遺伝子組換え食品の承認は、科学や根拠に基づく判断ではなく、活動家や政治家の主義主張が優先し、社会問題化することが多い。農薬ではグリホサート除草剤とネオニコチノイド系殺虫剤でこの傾向が著しい。 2018年4月27日、欧州委員会(EUの行政府)は、3種類のネオニコ系殺虫剤の使用禁止強化を決めた(EurActiv、ロイター通信 2018年4月27日)。 EUは2013年にミツバチや野生ハナバチに悪影響の恐れがあるとネオニコ3剤(イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサム)の使用を2年間、暫定的に禁止にした。2年間の禁止の結果をみて、その
※編集部より:お詫び:4日朝に掲載した内容は、編集作業のミスにより、執筆者オリジナルの原稿の後半部分を欠落させたまま掲載してしまいました。黒坂氏、読者の皆様にお詫びし、再掲します。 こんにちは!肥後庵の黒坂です。 中国にシャインマスカットが流出、韓国にイチゴが流出と立て続けに果物の窃盗話を書いてきたわけですが、今度は「国内のドロボウ話」です。今年1月、高騰する白菜に家計が悲鳴を上げている中、転売目的で白菜を盗んだ男が逮捕されました。 愛知県豊橋市の畑から白菜約160玉(卸売価格で約8万円相当)を盗んだとして、県警豊橋署は1日、同市神野新田町のトマト農家、塩野育男容疑者(40)を窃盗の疑いで逮捕した。同容疑者は「天候不順で葉物野菜の値段が高騰し、高く売れると思った」などと容疑を認めているという。 引用元:読売新聞「畑から白菜160玉盗む…「市場で高く売れる」」 高騰する野菜を盗む、これだけ聞
2018年03月04日16:00 【韓国の反応】斉藤農林水産相「韓国のイチゴ、そもそも日本の品種が根にある」→韓国人発狂 カテゴリ盗作日本と韓国 oboega Comment(695) 日本のカーリング「韓国のイチゴ、食欲をそそる」感心に日本長官「もともと日本の」 日本のカーリング「韓国のイチゴ、食欲をそそる」感心に日本長官「もともと日本の」 斉藤農林水産相は「韓国イチゴ、日本の品種が根」と主張 (ソウル=聯合ニュース)キムスンウク記者 日本女子カーリング代表チームの選手が2018平昌冬季オリンピックで韓国のイチゴがおいしいと感心したことについて、日本の関連省庁長官が敏感な反応を見せた。 4日朝日新聞英語サイトによると、斎藤健農林水産相は二日前の記者会見で、日本女子カーリング代表の銅メダル獲得を高く評価して、「選手たちがハーフタイム(10エンド試合のうち5エンドが終わった後、休憩時間)に韓
こんにちは。片山です。 師走ですね。今日はつくりおきアドベントカレンダーにて野菜とオーガニックについて書いてみます。 (前置き)アドベントカレンダーについて アドベントカレンダーというものがあります。 12月1日からクリスマスである25日まで1つずつ数えていくためのカレンダーで、これが転じて、テーマ別に1日ごとに記事をにいろんな人が書いていくというものです。 ブログを投稿していく形式は海外では2005年にはあったようで日本でも2000年代後半から広がりはじめQiitaなどで2011年からはいっきに普及しているようです。 Advent Calendar - Qiita この #つくりおき ブログでもアドベントカレンダーが開始されています。 さっそく25人の精鋭が揃っていて今年も楽しみです。 adventar.org 去年もすばらしいつくりおき記事が並んでいました。 adventar.org
日本人に深い縁があり、近年は身近になった食材「きのこ」に光を当てている。前篇では、シイタケ、エノキタケ、ヒラタケを取り上げ、栽培法の発展を中心に歴史を追った。古くからきのこの生える場所となる「榾木(ほたき)」を用いた「原木栽培」が営まれてきた中、昭和初期に技術革新が起こり、榾木を使わない「菌床栽培」も行われるようになった。きのこが本格的に日常的な食材となったのは、昭和40年代になってからという。 後篇では、きのこの歩みの最先端を見てみたい。「きのこ総合企業グループ」を謳うホクトの「きのこ総合研究所」(長野市)を訪ね、研究開発の方法や、その成果について聞いた。 研究所を1983年に設立、菌種開発を本格化 ホクトの創業は1964(昭和39)年。包装資材を販売する会社だったが、1968(昭和43)年から、きのこ栽培用のポリプロピレン瓶を製造しはじめた。背景には、1964年の新潟地震でエノキタケ栽
2017年07月07日12:00 【韓国の反応】日本-EU、EPA交渉妥結「韓国は欧州への輸出競争力において緊急事態…特に自動車での打撃が避けられない」韓国メディア カテゴリ日本企業日本経済 oboega Comment(285) 日本-EU、自由貿易協定の交渉妥結…韓国、欧州への輸出競争力で緊急事態 日本-EU、自由貿易協定の交渉妥結…韓国、欧州への輸出競争力で緊急事態 【東亜日報】 2019年に発効…世界貿易37%の経済圏 日本と欧州連合(EU)が6日(現地時間)、ベルギーのブリュッセルで首脳会談を開き、自由貿易協定(FTA)の一種の経済連携協定(EPA)を締結することに合意した。 経済規模2位のEUと4位の日本のEPA締結により、世界貿易規模の37%を占める巨大経済圏が誕生することになった。 2011年初めてEUとFTAを結び、現地市場を攻略してきた韓国産業界にとっては、悪材料として
2017-06-13 監査報告書 EU 南アフリカ―生きた動物及び動物製品の、動物用医薬品の管理を含む残留物質と汚染物質の管理評価 South Africa―evaluate the control of residues and contaminants in live animals and animal products including controls on veterinary medicinal product… 2017-06-13 意見等 EFSA 柑橘類、核果類、仁果類の殺菌剤として農薬に使用されるソルビン酸カリウムの基本物質申請についての加盟国と EFSAの意見募集結果 Outcome of the consultation with Member States and EFSA on the basic substance application for pota
執筆者 宗谷 敏 油糧種子輸入関係の仕事柄、遺伝子組み換え作物・食品の国際動向について情報収集・分析を行っている GMOワールドⅡ 宗谷 敏 2017年3月21日 火曜日 キーワード:発がん物質 2017年3月10日、米国アリゾナ大学などが、遺伝子制御を誘発させることによりアフラトキシン汚染を低レベルに抑え込んだGM(遺伝子組換え)トウモロコシ開発に成功したとScience Advances誌に発表した。この研究には、Bill and Melinda Gates財団が資金提供しており、研究チームは特許を申請中だ。 カビ毒(mycotoxin)は植物病原菌のかびが産生する化学物質で、ヒトや家畜の健康に悪影響を及ぼし、いろいろな種類が知られている。カビ毒の中でも、特にアフラトキシン(アスペルギルス菌)は最強の発がん物質などと呼ばれて恐れられている。 我が国の2016年輸入食品違反事例一覧を見て
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く